今回は稼働しているキャンペーンの改善事例をご紹介いたします。
改善事例実績
商材:リアル店舗をもつ企業のポータルサイト。販売商品をPRして店舗への誘導を強化する
CVポイント:店舗詳細ページの閲覧
媒体:Google広告
改善事例は下記のとおりです。約半年という期間はかかりましたが、CV数を伸ばしつつ、CPAも抑制することが出来ました。
改善前
2021年12月 CV:667 CPA:¥660改善後
2022年05月 CV:1,274 CPA:¥254(CV91%増加 CPA68%抑制)
広告運用上の課題
キャンペーン稼働以降、CV数は徐々に伸びてはいましたが、2021年11月段階でCPA806円と想定している額よりも高い数字となっておりCV数を伸ばしにくい状況が続いていました。さらにCV数を拡大するにはCPAを大きく抑制することが重要になっていました。
実施した改善内容
改善するためキーワードの除外など適時行っていましたがCPAを大きく抑制する動きにはならず、機械学習の学習ポイントを見直すことにしました。
目標とするコンバージョンを絞り込む
販売商品に興味関心のあるユーザーにより多く配信するため興味関心の指標となるスクロール率などサブコンバージョンを複数含めて運用していました。その方がメインとなるコンバージョンの数字も数字の底上げされると考えたためです。しかしコンバージョンの内訳をみるとサブコンバージョンであるスクロール率に数字が集中。想定していた形とは異なる形で最適化が進んでいる様子が伺えました。
そこでコンバージョンポイントを厳選。スクロール率などのサブコンバージョンはすべて目標から外して「店舗詳細ページの閲覧」のみ運用に切り替えました。
CPAが安定してきたところで入札方式を変更
上記のコンバージョンポイントの見直し以降、CPAは大きく下降。数か月で目標している数字に近づけることができました。変動したCPAが安定してきた頃に入札方法を「コンバージョン数の最大化」から「目標コンバージョン単価(CPA)」に変更して現在のCPAを保つ運用に切り替えました。
以降はCPAを保ちつつ配信面を増やしていくことで着実にCV数を伸ばすことが出来ました。実際のCVとCPAの推移は下記の通りです。CPAを保ちつつCV数は伸ばすことが出来ました。
運用する上で考慮したポイント
今回改善するうえで重要なポイントは下記となります。
・コンバージョンに近いポイントで最適化されるよう修正したこと
・修正後、機械学習が促進しやすいように大きな修正は加えないこと
・CPAが安定してきたら以降数字がぶれない様にするため入札方法を切り替えたこと
数字自体は大きく改善しましたが、私が行ったアクションとしては非常にシンプルかとおもいます。機械学習を含めた運用において運用者は正しい方向・ゴールを設定することが最も重要であり、稼働している間の判断は機械学習に任せた方がうまくいくケースが多いです。
今回は以上となります。
援軍は「自動入札」「機械学習」などの記事が複数ございます。機械学習の理解を深めたい方はぜひご活用ください。
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Hiroshi Shimada
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