これからネット広告を始める企業様にとって、リスティング広告とディスプレイ広告、どっちをやるのが良いのかお悩みの方も多いと思います。
そんな方のためにリスティング広告とディスプレイ広告の違いを解説いたします。
リスティング広告とは何か?
リスティング広告とは検索エンジンで検索キーワードと連動して掲載できるテキストタイプの広告です。

Google広告の掲載例
ユーザーが検索エンジンの検索窓に入力した語句と連動する形で、それに関連した広告を出すもので、商品やサービスを今まさに探しているユーザーに訴求できるため、高い広告効果が期待できます。
主な媒体としてはGoogle広告、Yahoo!広告、Microsofot広告があります。
リスティング広告についての詳細は以下の記事もご参照ください。
【リスティング広告】とは?これから始める方向けに運用歴10年以上のプロが解説。
【初心者必見】Googleリスティング広告について徹底解説してみた
ディスプレイ広告とは何か
ディスプレイ広告とは、ユーザーがニュース面やYouTubeやその他様々なウェブサイトを閲覧時に出てくるタイプの広告になります。

ディスプレイ広告の掲載例
フォーマットはテキストまたはバナー、動画になります。一般的にはディスプレイ広告というとバナーを想起する人が多いと思います。
代表的なところでは、Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)、Googleディスプレイネットワーク(GDN)、またMeta広告やLINE広告なども基本的にはディスプレイ広告に該当します。
ディスプレイ広告の詳細は以下の記事もご覧ください。
YDA(旧YDN)とは?基本知識とリスティングやGDNとの違いも解説
リスティング広告とディスプレイ広告の基本的な違い
リスティング広告とディスプレイ広告の基本的な違いは、大きく分けると2点あります。
広告が表示される面の違い
種類 | 説明 |
---|---|
リスティング広告 | 検索エンジンの検索結果に広告が表示される |
ディスプレイ広告 | 検索エンジンの検索結果以外の様々なウェブサイトに表示される |
広告が表示されるタイミングの違い
種類 | 表示されるタイミング |
---|---|
リスティング広告 | 今まさに商品やサービスを探しているタイミング |
ディスプレイ広告 | ウェブサイトやSNSを見ているとき(その瞬間探しているわけではない) |
顕在顧客へのアプローチに向いているのはどっち?
ここまで読んでいただいた方は察しがついているかと思いますが、顕在層へのアプローチで向いているのは圧倒的にリスティング広告です。
なぜなら、リスティング広告は今まさに商品やサービスを探して、検索行動に出ているからです。そういったユーザーに対して自社の商品またはサービスを広告で表示することで、サイトへ誘導してコンバージョンしてもらえる確率が高くなります。
一方、ディスプレイ広告はその商品やサービスに関心はあるかもしれませんが、その瞬間は探しておらず、たまたまウェブサイトやSNSを見ているときに出てくる広告になるため、リスティング広告と比べると即効性は低くなります。
直接的にサービスへの申し込みや商品の購入に直結させたい場合は、リスティング広告の実施を検討したほうが良いでしょう。
ディスプレイ広告のメリットは?
ではディスプレイ広告のメリットは何でしょうか?
視覚的訴求効果の強さ
ディスプレイ広告はテキストタイプの広告もありますが、一般的には画像をメインとしたタイプの広告が主流になっています。そのため、リスティング広告と比べてユーザーに届けられるメッセージを多く含めることができます。
テキストだけの情報よりも画像で見せたほうが多くの情報をユーザーに届けることができます。そういった点で視覚的訴求効果の強さはリスティング広告よりもディスプレイ広告のほうが強いです。
リーチ拡大の可能性
リスティング広告は今まさに検索して探している人に向けた広告のため、検索行動を起こしていない人には届けることができません。
一方、ディスプレイ広告は検索行動は起こしていなくても、該当の商品やサービスに潜在的に興味があるユーザーに向けて広告を出すことができるため、広告を配信できるユーザーの数は圧倒的にディスプレイ広告のほうが多いです。
広くユーザーに告知したい場合にはリスティング広告は不向きで、ディスプレイ広告を使ったほうが短期間で多くのユーザーにリーチできます。
リターゲティング機能の活用
ディスプレイ広告は今まさに探しているユーザーに対して配信する広告ではないとお伝えしましたが、「過去に探していて自社のサイトに来訪したことがあるユーザー」に配信可能です。そういったタイプのターゲティング手法を「リターゲティング」または「リマーケティング」と言います。リマーケティングはGoogle広告でのリターゲティングメニューの名称で、一般的にはリターゲティングというのが総称という感じです。
リターゲティングを使うと、以前興味をもって自社サイトに来たけど、購入に至らなかったユーザーに再度アプローチすることが可能です。そして、過去に興味を持ってくれたユーザーのため、リターゲティング以外のディスプレイ広告と比べると、費用対効果が高いケースが多いです。
ただし、注意しなくてはいけない点として、リターゲティングの配信は主にCookie(ウェブサイトへ訪問したユーザーデータを一時的に保存する仕組み)を活用した配信となっている点です。近年、プライバシー保護の観点から世界的にCookieを規制する動きが強化されており、すでに一部規制されていたり、将来的には実施が難しくなる可能性があります。
本記事ではこの点について深くは触れませんが、そういった背景からあまりリターゲティング広告に過度に依存することはお勧めしません。
ちなみに、広告媒体各社、Cookie規制に対する補完策を打ち出しています。興味のある方は以下の記事もご覧ください。
【Cookie規制に対する対策】拡張コンバージョン、コンバージョンAPIとは?
ディスプレイ広告とリスティング広告どっちをやったらよいの?
リスティング広告とディスプレイ広告、どちらをやったほうがよいか?
できるなら、リスティング広告とディスプレイ広告を組み合わせて実施することで相乗効果がありますので、両方実施したほうが良いです。
どちらを優先してやるべきかでいうと、前述した通り、もし自社サービスの申し込みや商品の購入を促す目的で顕在層にアプローチしたいのであれば、リスティング広告から取り組むのが良いでしょう。
目的が広くサービスや商品を認知させたいという場合は、リスティング広告は不向きですので、ディスプレイ広告を検討したほうが良いでしょう。
リスティング広告のデメリット
では、リスティング広告から始める場合、何かデメリットはあるのでしょうか?
競争が激しい
同じ検索エンジンの検索結果の中での競合企業との競争になるため、競争が激しくなることも多々あり、そういった場合、クリック単価が高騰します。クリック単価が高くなると費用対効果は悪くなります。ECなど扱う商品が多い場合、キーワード数も多いのでクリック単価はそこまで高くなりませんが、クレジットカードなど金融系ではキーワード数も多くないため、出稿する企業が同じキーワードに集中し、クリック単価がかなり高くなる傾向にあります。
配信量は検索数に依存する
リスティング広告はキーワードの検索数に応じた広告表示しかできないため、キーワードの検索数自体が極端に少ないと広告がほぼ出ないということになります。例えば、BtoBで特殊な商品を扱っている場合、一般的にあまり検索されないキーワードであることが想定されるため、広告の配信ボリュームが少なく、成果が得られにくいです。
ディスプレイ広告のデメリット
一方、ディスプレイ広告のデメリットも見てみましょう。
リスティング広告よりも獲得効率は悪い
ウェブサイトを見ている時に出てくる広告であり、その瞬間商品やサービスを探しているわけではないため、ユーザーがすぐにアクションしてくれるとは限らず、リスティング広告と比べると獲得効率は悪くなることが多いです。ただし、Meta広告・Instagram広告のように機械学習の精度が高い広告媒体もあり、リスティング広告と比べて遜色がない、もしくはリスティング広告よりも獲得効率が良いケースもありますので、絶対ではありません。
広告費用が多くなる点に注意
ディスプレイ広告は広く様々なウェブサイトに露出されるため、リーチが広いのがメリットでありつつ、その分広告費も多くなってしまいがちです。もちろん1日当たりの予算も設定できますので、予算を超えることがないよう注意して管理する必要があります。
また、配信するユーザー(年齢・性別など)や配信される場所を制限することも可能ですので、そういったターゲティング機能を活用して配信ボリュームを絞ることも可能です。ただし、それでもかなりのボリュームが出てしまいますので、予算管理は必須です。
どっちでやるべきか迷ったらご相談ください!
これからネット広告に取り組む時に、リスティング広告か、ディスプレイ広告をやるべきか迷われる場合、援軍にご相談ください!
どうやって始めたら良いか分からない、キーワードってどうすれば良いのか、ディスプレイ広告でどんなターゲティングを選択すると良さそうか。どんな画像が良いのか。成果の計測ってどうすれば良いの?
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Junichi Nakamura
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