世界的なプライバシー保護強化の流れに伴い、ブラウザやアプリでもCookieを規制する流れが加速しています。Chromeの3rd party cookie廃止は2025年に延期になったものの、いずれは廃止になることに変わりはありません。
この流れの中で各広告媒体はcookieに依存しないコンバージョンの計測方法を用意しています。本日は各媒体で提供されている計測を補完する仕組みをご紹介します。
コンテンツ
各広告媒体のCookie規制対応
早速ですが、各広告媒体が提供する計測を補完する仕組みをご紹介します。
拡張コンバージョン
Googleが提供するコンバージョン計測補完の仕組みです。
自社のWEBサイトで取得した1st partyのコンバージョンデータをハッシュ化し、Goolgeに送信することでGoogleが保有するデータと照らし合わせてCV計測を補完します。
以下の記事でも詳細をご説明していますので、併せてご覧ください。
なお、こちらは媒体コンバージョンタグの計測を補完するものになりますが、拡張コンバージョンはGA4版があります。GA4のイベントをインポートして最適化に使っている場合は、GA4版の拡張コンバージョンも設定しましょう。
[GA4] Google アナリティクスの拡張コンバージョン
Microsoft広告も同様の機能があります。
コンバージョンAPI
コンバージョンAPIとは、拡張コンバージョン同様にコンバージョン計測を補完する仕組みです。広告主のサーバーから媒体社のサーバーへ直接イベントデータを送信し、送信されたイベントデータを媒体社側のサーバーに登録済みのユーザー情報と照合させて、計測データを補完します。
以下の各媒体でサービス提供されています。
Meta
コンバージョンAPI
LINE
LINE Conversion API
Yahoo!広告(ディスプレイのみ)
詳細マッチング
X(Twitter)
コンバージョンAPI
TikTok
イベントAPI
Pinterest
Pinterestコンバージョン API
対策しなかった場合の想定インパクトは?
コンバージョンでいうと、10~20%くらいの減少インパクトはあると想定されます。
コンバージョンが欠損すれば、コンバージョン単価も上がってしまい、また自動入札の最適化にも影響します。そのため、できるだけ補完することが望ましいです。
導入前にプライバシーポリシーを確認
拡張コンバージョン、コンバージョンAPIの実装前に重要なポイントがあります。
ユーザーデータを広告媒体側に送信することは、個人情報の「第三者提供」に該当します。そのため、プライバシーポリシーに以下の点について記載が必須です。こちらがクリアにならないと拡張コンバージョン、コンバージョンAPIの実装はできないため、事前に法務部、顧問弁護士にご相談ください。
- 個人データの第三者提供を行うこと
- 提供を行う情報の種類(メールアドレス・電話番号・住所など)
- 提供先に関する情報(会社名など)
- 提供の目的(広告配信の最適化など)
実装にお困りならご相談ください
拡張コンバージョンやコンバージョンAPIの実装はサイトの状況により簡単に済む場合とエンジニアの対応が必要なケースがあります。
これから導入するにあたり、何から手を付けて良いか分からない、社内にエンジニアがいない等でお困りの場合、弊社にて状況の確認、実装代行も可能ですのでご相談ください。
ではまた。
Junichi Nakamura
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