Googleでは様々な自動化の広告プロダクトが続々と登場しています。
その1つでもあるスマートディスプレイキャンペーン(SDC)。
ディスプレイ広告の中でも特にリターゲティング以外の層の獲得に推奨されていて、
新規顧客獲得を図る企業様の間でも導入される割合は日々増えているかと思います。

本日は、そんなSDCが上手くいかない場合のお話です。
原因別に3つの対処法を紹介します。

対処法

1)ターゲットとなる顧客が限定的な場合
例:女性しか登録できないサービス、40歳以下限定の求人、対象となる業界が限定的なBtoBサービスなど

SDCでは、細かなターゲットの設定は出来ません。
もちろん最適化が進むにつれてCVが取れるターゲット層に配信が偏っていくようになると思います。
ですが、そこまでに必要なCV数を待つための予算が十分に確保できない場合もあると思います。
少額でも効果を出せるのがインターネット広告の良いところなので、少額で効果が出せない場合には、無理にSDCをこだわらずに通常のディスプレイキャンペーンに切り替えることを推奨します。
※SDCでは、目標の獲得単価の10倍の日予算が必要と推奨されていますので、それが1つの判断基準になるかと思います。

2)CV数が少なすぎる場合
公式には、必要な学習期間が終わり、2週間が経過するか、CV数が50件に達した時点で最適化が開始されます。
※参照:https://support.google.com/google-ads/answer/7020281?hl=ja

ですが、2週間経ってもほとんどCV数がたまらない。一向にCVが50件もたまる気配がないという場合。
1のようにターゲットが限定的でないということであれば、CV設定を見直しましょう。
例:以下のような動線のECサイト
LP→商品詳細ページ→カート→購入完了

この場合、購入完了が最終的なCVになることが多いと思いますが、
その手前のカートや、商品詳細ページへの訪問数などを中間CVとして設定することでCVデータを増やしましょう。
そして、その中間CVから最終的な購入完了への転換率を考慮して目標のコンバージョン単価を設定しましょう。

3)媒体上のCVが最終的な成果に繋がらない場合
例:上記の2のような設計にしても中間CVばかり増え、最終的な購入完了が増えない場合や、
リード獲得の地点がWeb問合せ・電話問合せの2種類あるものの、電話CV(Google広告上では電話番号のクリック)ばかりが増え、最終的な電話問合せが増えず、Web問合せも増えない場合など。

目的に直結するCV数が十分にあれば、余分なCVを最適化対象から外せばよいですが、そうでもない場合は、CVの重み付けをしましょう。
具体的には、目的に直結するCV(最終CV)のCV値を10,000、中間CVや電話CV(番号クリック)の値を500などと、CVの値に差をつけ、目標ROAS(もしくはコンバージョン値の最大化)で運用するということです。
これによって、GoogleにどのCVが重要かを認識させることが出来ます。

以上、SDCが上手くいかない場合の対処法3選をご紹介しました。

ただ、これだけやっても、
あまりに最終CVのCV数が少ない場合は、最適化をさせることは難しいかもしれません。
その場合は、そもそものサービスの設計(訴求内容や価格)を見直した方が良いかもしれません。

終わりに

色々とご紹介しましたが、SDCのように自動化の広告プロダクトは日々進化を遂げているので、極力この流れに乗ることを推奨します。

以前、弊社代表の小高もSDCの活用法に関する記事を投稿していますが、
自動化をうまく使いこなして成果を出せる運用者がこの先、勝者になるかと思います。

※参照:Google広告:SDC(スマートディスプレイキャンペーン)運用の4つのポイント?
https://engun.co.jp/google_ads_sdc/

それでは。

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Kyotaro Yamaoka

横浜国立大学工学部卒。2児の父。重工業系エンジニアを経て、2015年にWebマーケティング業界に参入。電通アイソバーや博報堂DYデジタル、インティメートマージャーなどとの協業経験を経て、ベンチャー企業のリーダー運用者として多様な業種の広告主を支援。2021年に援軍入社。データ分析に強みを持つ理系ディレクター。