Google検索広告で指名キーワードを中心としたキャンペーンの配信をする際、キーワードのマッチタイプはクエリの拡張が起きやすい部分一致ではなく、完全一致やフレーズ一致を使う方が多いかと思います。
一方でマッチタイプとしては部分一致の方が様々なシグナルを活用できるということもあり、指名キャンペーンの成果を改善するために部分一致を使いたいケースもあるのではないでしょうか。
そんなときに活用できるのは「ブランドリスト」という機能です。
ブランドリストを活用することでクエリの大幅な拡大を防ぎつつ、部分一致のキーワードで配信することが可能になります。
一方でブランドリストを使うことの注意点も分かってきたため今回の記事でまとめていきたいと思います。
ブランドリストを適用した効果と課題
ブランドリストを指名キャンペーンに適用することで、部分一致のキーワードを追加してもブランド名などが含まれたクエリのみで集客できるようになりました。
一方で指名キャンペーン以外のキャンペーンやP-MAXで「表記揺れのクエリ」を拾ってCVを獲得するケースが増える状態が目立つようになりました。
ブランドリストを適用することで考慮しなければならない1つのデメリットはブランドキーワードの表記揺れクエリを拾えなくなってしまうケースもあるという点です。
ブランドリストの公式ヘルプを確認すると下記のような記載があります。
ブランドとキーワード:
ブランドとは、独自のブランディング、ロゴ、またはウェブサイトを持つ組織または商標登録された商品およびサービスを指します。キーワードは、見込み顧客が商品やサービスを探すときに使用する語句またはフレーズです。
キーワードの代わりにブランドリストを使用するメリットの一つは、誤字脱字、パターン、バージョンを複数の言語で入力する必要がなくなることです。
そのため、基本的にはブランドリストを適用することで誤字脱字などの表記揺れはカバーされるはずなのですが、ブランド名によっては上手く機能しないこともあるようです。
表記揺れのクエリで一定の検索ボリュームがあり、かつ他の広告グループに分散してしまうと機械学習にとって良い影響があるとは思えません。
そこで再度ブランドリストの適用を解除し、表記揺れクエリを指名の広告グループに集約するように再度設定を変更しました。
ブランドリスト解除後は表記揺れクエリを拾えるようになり、CPAも改善に向かいました。
ブランドリストを活用する際の注意点
ブランドリストはクエリの大幅な拡張を防ぎつつ、部分一致のキーワードを活用しながら配信ができるため、効果改善につながる可能性が高い施策です。
一方で「表記揺れ」のクエリをほとんど拾わなくなってしまうケースも見られたので、現状の表記揺れ経由の流入数やCV数なども鑑みた上で導入を検討するのが良さそうです。
ブランドリスト適用後は、しっかりとクエリの内容を確認して、どこまで表記揺れのクエリを拾えているのかを確認してみてください。
Keisuke Asou
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