「部分一致」のマッチタイプは、フレーズ一致や完全一致など、他のマッチタイプのキーワードよりも活用できるシグナルが多く、自動入札と組み合わせることで効果が最大化されるとされています。

Google広告の最適化案でも部分一致キーワードに切り替えるようにやたらと強く推奨してきますよね。

部分一致に切り替えることで実際に効果が出るケースも最近では多く見られてきたので、体感的にも徐々に精度が高まっているように感じています。

一方で部分一致は拾うクエリが想定以上に広くなってしまい、無駄なコストに繋がってしまうケースもあります。

そのため特に指名キャンペーンなどでは部分一致のキーワードが使いづらい側面がありましたが、「ブランドの制限」という機能を使うと部分一致のメリットを得つつ、クエリの拡大を防ぐことができるようです。

今回はその手順をまとめていきます。

ブランドの制限の設定方法

検索キャンペーンの「設定」から「その他の設定」をクリックします。

how-to-brand-settings-for-searchads2

最下部に「ブランドの制限」という項目があり、その中の「ブランドリスト」に社名やサービス名などを登録します。

ブランドのリストは最大10個まで追加可能。

ブランドリストに追加すると、約1ヶ月程度でブランド名が登録されるようです。

割と時間がかかるので、実施する場合は注意しましょう。

また現時点ではリスト登録が完了した際に通知などが来るのかは不明です。

ブランドリストに登録が完了するとどうなる?

ブランドリストに社名やサービス名などが登録完了になると、現在設定済みのフレーズ一致や完全一致の指名キーワードが自動的に「部分一致」へ切り替わります。

ブランドリストに登録したブランド名が含まれるキーワードは全て対象になるものと思われます。

部分一致へ切り替わっても、ブランド名以外の検索クエリにまでは拡がらないとのこと。

この辺りに関して、どのような挙動をするのか明確になっていないため、ブランドリストに登録が完了次第改めて確認する予定です。

よくある質問

ブランド制限に関する公式ヘルプのページが英文のみだったので翻訳して引用します。

Q.ブランドは多言語で認識される?

A.はい。ブランドリストは最新バージョンのブロードマッチと連動し、複数の言語でブランドを照合します。ブランドの異なるスペルやバリエーションを入力する必要はありません。例えば、「Youtube」というブランドは、Youtube、유튜브、ยูทูบ、یوتیوب、יוטיובにマッチします。

Q.「ブランド」とはどのように定義される?

A.ブランドとは、以下の少なくとも1つを備えた製品またはサービスと定義します:
・ロゴ
・商標
・ドメイン名
・パッケージやウェブサイトを特色付ける商品名
・中小企業のブランドを構成する可能性のあるビジネス名
この基準を満たすブランドのみが Google 広告のブランドライブラリに追加されます。

Q.ブランド設定を適用したらキャンペーンのパフォーマンスが上がったのはなぜ?

A.ブランドキーワードが以前は完全一致またはフレーズ一致だった場合、検索キャンペーンにブランド制限を適用すると、ブロードマッチも有効になります。

ブランド制限を適用したときに同じブランドキーワードがすべてブロードマッチに変換された場合、ブロードマッチのリーチが広がるため、パフォーマンスが向上する可能性があります。

まとめ

若干ややこしい機能ですが、指名キャンペーンの成果を伸ばすことができる可能性があるため試す価値はありそうです。

ブランドリスト登録まで時間がかかるのと、マッチタイプが自動で切り替わることなど、事前に関係者と情報を共有する必要がありそうです。

実際に使用してみて、どのような挙動になるか分かったらまた共有したいと思います。

The following two tabs change content below.

Keisuke Asou

前職は福島県の広告代理店に8年間勤務。デザイナーとしてキャリアをスタート後、新規事業となる求人事業や、デジタル広告運用事業を立ち上げ、統括。中小企業や地方自治体のクリエイティブ・マーケティング支援を得意とする。マーケターとして更なる経験を積むため、2022年8月から援軍に入社。日々修行中。