今年の7月に入ってから、Google・Yahoo!の両媒体の検索広告のキーワードマッチタイプで「部分一致」が「インテントマッチ」と名称を変更しています。
長いこと「部分一致」に慣れ親しんできた広告運用者の方は違和感を覚えているのではないでしょうか。
今回はインテントマッチについて名称変更の概要と、変更に対して運用者がどのように対応すればよいかをまとめてみました。
マッチタイプの種類について
検索広告においてマッチタイプは3種類あり、「部分一致(現:インテントマッチ)」「フレーズ一致」「完全一致」から選ぶことができます。
それぞれユーザーの検索語句に対してどの拡張度合いが異なり、部分一致が最も意味を広く捉えて広告配信する割合が高まります。
Google・Yahoo!などでは、自動入札と部分一致の組み合わせを強力に推し進めており、最適化案でも必ずと言っていいほど部分一致での配信を推奨されます。
それは「部分一致」はユーザーの検索行動における意図をより理解し、広告表示できるよう他のマッチタイプ(完全一致およびフレーズ一致)よりも多様なシグナルを考慮して配信してくれるからです。
とは言っても、数年前までは部分一致のキーワードを追加すると全く関係のない検索クエリにも反応してCPAを悪化させてしまったりと苦い思い出もあります。
ただ最近では反応するクエリの精度も高まっており、しっかりと除外クエリで調整すれば比較的効果が出やすくなっている印象は受けます。
「インテントマッチ」への変更
7月上旬、Google広告・Yahoo!広告共に、部分一致の名称を「インテントマッチ」へと変更すると発表がありました。
実際に管理画面でも既に「インテントマッチ」へと変わっていることを確認しています。
Microsoft広告はまだ「部分一致」のままのようですが、今後恐らく合わせてくるのではないかと思います。
名称が変わった背景はそれぞれ公式の発表があるのでそちらをご参照ください。
【Google】検索広告の部分一致を「インテント マッチ」へ改称した理由とは
【Yahoo!】【検索広告】マッチタイプ「部分一致」の名称変更について
要約すると、生活者や企業のインテント(意図)を捉えるという機能の本質に合わせてマッチタイプの名称を変えたということになります。
昨今のAIの発達によって、満を持して「検索者のインテントを捉えるためのキーワードマッチタイプ」であることを宣言できるようになったということでしょうか。
まとめ/広告運用者の対応
今回の「部分一致」から「インテントマッチ」への名称変更によって何か機能が変わるかと言うと、両媒体共に名称のみで特に機能面での変更はないとの発表でした。
そのため特段運用者の対応は必要ないかと思いますが、お客様への事前の情報共有などはしておいたほうが良さそうです。
特に変更はないとの発表ではありましたが、直近ややインテントマッチのクエリの拡張幅が拡がったような体感があったアカウントがあったので、念のため注視しておいた方が良いかと思います。
また新規でキャンペーンを作成する際に、デフォルトで全てのキーワードのマッチタイプがインテントマッチになるような設定がオンになっていたりすることもあるので気を付けてください。
サイレントなアップデートも頻繁にあったりするので今後の動きにも注意しましょう。
まだインテントマッチという名称に慣れておらず、しばらくは「部分一致」と言ってしまいそうですが、頭の中もアップデートしていかないといけませんね。
Keisuke Asou
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