Google広告、最近ではYahoo!広告でも導入されつつある広告の最適化案。過去の運用実績を基に今後実施した方が良い施策を提案してくれるとても便利な機能です。しかし取り入れる際は事前に認識しておかなければならない点もあります。

誤った運用の事例

Google広告の最適化案に表示された案を詳細を確認せずに取り入れた

最適化案を取り入れる際の注意点

取り入れる前に確認しておきたい点は下記のとおりです。

提示しているものは改善・向上すると「見込まれる」ものであること

最適化案で出来ることをGoogleヘルプでは下記のように説明しています。

・過去のデータに基づいて、見込まれる成果を表示する

・時間をかけずに広告の掲載結果を改善する

・キャンペーンに変化をつけて新鮮さを保つ

最適化案について

これまでの運用実績から改善が見込まれるものを提示しており、改善が保証されるものではありません。競合の出稿状況・季節要因などの変化が大きい場合は実施しても改善につながらないケースもあります。そのため取り入れて問題ないか、悪化した場合どこまで許容できるのかを運用者は必ず確認する必要があります。そして取り入れた際は必ず導入前後での実績の変化を追いかける必要があります。

自社のビジネスにおいてよいものであるとは限らないこと

最適化案として提案されるのは広告管理上の数字が向上すると判断されるものです。しかし個別の運用方針(競合に出稿してはならないなど)や設定しているKPIを考慮しているわけではありません。そのためそのまま実装してしまうとかえってビジネス上、上手くいかなくなるケースもあります。

例)日額設定可能な予算額を大きく上回った額を提案

例)紳士協定を実施しているが最適化案で追加キーワードとして提案

最適化案と上手に付き合うことが重要

最適化案は広告管理画面上の数字を良化出来ると考えられる施策を提示しており、変更する方向性としては間違っていません。しかし上記の通り取り入れれば必ず成果が上がるわけではないため、広告運用者は取り入れるべきかを常に判断する必要があります。取り入れた最適化案が適切に稼働しているのか必ず検証できる状態で取り入れるようにしましょう。

  • すべてを取り入れるのではなく、改善効果が大きい最適化案を優先して取り入れる
  • 取り入れた後は前後比較でレビューができるよう、検証方法や検証期間を設けたうえで実施する

最適化案をうまく活用して成果を上げていきましょう!

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Hiroshi Shimada

リクルートにて求人広告制作のディレクター、Googleにてアカウントマネージャーをそれぞれ経験。その後、健康コーポレーション(現RIZAP)にて、WEB施策のデータ分析を行う部署を統括。直近10年はWEBマーケティングに専念しているが、広告領域の業務で言えば22年の経験。オンライン・オフラインどちらの戦略立案・実施・分析においても、知識・経験が圧倒的に豊富なマーケター。