Google・Yahoo!広告の広告管理画面には検索キーワードやオーディエンスなど様々なターゲティング機能が実装されています。狙いたいターゲットを設定出来る便利な機能ですが、配信ルールを理解しておかないと想定していない形で広告配信されるケースがあります。今回はターゲティングする際のAND条件とOR条件についてのお話です。

誤ったターゲティング設定の事例

広告配信の精度を引き上げるために同一カテゴリ内に複数のオーディエンスを設定した

オーディエンスの組み合わせにはAND条件とOR条件がある

複数のオーディエンスを設定する際に必ず確認しないといけない箇所があります。それは複数のターゲティングを設定する際に「AND条件として設定しているのかOR条件として設定しているのか」という点です。誤った組み合わせで設定してしまうと想定していない形で広告が配信されてしまいます。

Google広告でのAND条件・OR条件ついての説明は下記のとおりです。

AND により、複数の条件をすべて同時に満たすオーディエンスに広告を表示できます。

OR により、一連の条件のいずれかを満たすオーディエンスに広告を表示できます。

複数の条件に AND または OR を使用したオーディエンス ターゲティングについて

改めて今回の事例の設定内容を見てみましょう。同じ広告グループ内に複数のオーディエンスを設定する場合、デフォルトではOR条件に該当しておりターゲットの絞り込みは行われません。この設定で広告を配信しても配信精度は向上されず、むしろ広告の数字が悪化してしまう可能性があります。

同一カテゴリ内ではOR条件、異なるカテゴリはAND条件となる

ではどのような場合にOR条件やAND条件になるのでしょうか。詳細については一度Google広告・Yahoo!広告のヘルプを確認して頂ければと思います。

Google広告:複数の条件に AND または OR を使用したオーディエンス ターゲティングについて

Yahoo!広告:ターゲティングを活用する

検索キーワードカテゴリ、オーディエンスカテゴリなど基本的に同じカテゴリ内で複数設定する場合はOR条件となり、異なるカテゴリで設定する場合はAND条件になると捉えて頂き問題ないかと思います。

ザックリとはなりますが異なるカテゴリなのかを広告管理画面で簡単に見分ける方法もあります。異なるカテゴリとは広告管理画面上では線で囲んだカテゴリ同士を指します。これらを組み合わせて広告配信する場合はAND条件となります。

Google広告

Yahoo!広告(ディスプレイ)

AND条件・OR条件を変更する方法もある

意図的に条件を変更する方法もあります。デフォルトではOR条件となってしまう設定をAND条件に変更して広告配信の精度引き上げたいケースなどで実施します。

Google広告

ツールと設定>オーディエンスマネージャー>データセグメントor統合セグメント

・データセグメントの組み合わせリストから条件を設定(AND・OR・NOTから設定)

・統合セグメントから条件を設定(AND・OR・NOTから設定)

今回の事例のようなケースで使用することが出来ます。ただ絞り込みすぎると広告がまったく表示されなくなるケースもありますので設定する際はご注意ください。

意図している設定になっているのか配信前に必ず確認しよう

設定方法によって配信されるユーザーは異なりますので設定している内容は意図しているものなのかは広告配信前に必ず確認しておきましょう。

個人的には現在のターゲティング設定は初めての方にはわかりにくい感じておりますのでもう少しわかりやすい画面構成になると嬉しいですね。

今回は以上となります。

The following two tabs change content below.

Hiroshi Shimada

リクルートにて求人広告制作のディレクター、Googleにてアカウントマネージャーをそれぞれ経験。その後、健康コーポレーション(現RIZAP)にて、WEB施策のデータ分析を行う部署を統括。直近10年はWEBマーケティングに専念しているが、広告領域の業務で言えば22年の経験。オンライン・オフラインどちらの戦略立案・実施・分析においても、知識・経験が圧倒的に豊富なマーケター。