YDNが今年から来年にかけてリニューアル予定であることはご存じの方も多いと思いますが、ついにYDNの終了時期が見えてきました。

2020年8月26日(水)
広告管理ツールの初期表示画面を運用型に変更
2021年春ごろ
YDNの提供を終了
※日程は変更になる場合があります。

2020年8月26日には初期画面が運用型の新管理画面に変わり、2021年春ごろには終了とのこと。
以下、Yahoo!のリリースです。
https://promotionalads.yahoo.co.jp/support/release/845278.html

そろそろ慣れ親しんだ管理画面からお別れの時期が近付いてきたYDN。
本日は、YDNと新しい運用型(通称YDA)との違いについてご説明します。

細かい点を入れればまだありますが、大きな変更点は以下になります。

  • 目的に応じた“キャンペーン目的 ”が設定可能に
  • 配信アルゴリズムが変わる
  • 新しいターゲティング機能の追加

それではひとつひとつ見ていきましょう。

目的に応じた“キャンペーン目的 ”が設定可能に

キャンペーン作成時に、以下のように“キャンペーン目的”の選択が必須になります。ここで設定した目的を最大化するように配信が行われます。

YDAキャンペーン目的設定画面

配信アルゴリズムが変わる

これまではサイト誘導(クリック数)が最適化されるよう配信されていましたが、今後はキャンペーン作成時に選択した目的に合わせた最適な配信が可能になります。
目的で「コンバージョン」を選択した場合はコンバージョンが最大化されるように、「動画再生」であれば動画再生数が最大化されるように配信が最適化されます。

そもそも、YDNの配信アルゴリズムってどんなものだったのでしょうか?
以下で説明していきます。

オークションランクとは

YDNでは、入札価格と広告の品質を基にした”オークションランク”で広告配信有無を決定しています。

オークションランク=広告品質×入札価格

YDNでは広告品質の決定要素としてクリック率(動画の場合は、課金が発生した動画再生率)が大きく影響しており、上述したとおりサイト誘導が最適化されるアルゴリズムでしたが、新たなアルゴリズムでは「キャンペーン目的」が最大化されるようにオークションランクを計算します。コンバージョン目的であればCVRが広告品質に大きく影響を与えると考えられます。

新しいターゲティング機能の追加

YDNにはなかった以下のターゲティングが追加されます。

オーディエンスカテゴリー

特定のカテゴリーに興味・関心を持ったインターネットユーザーに対して広告を配信できるターゲティング機能です。「興味関心」グループと「購買意向」グループがあります。

オーディエンスカテゴリー興味関心

オーディエンスカテゴリー購買意向

属性・ライフイベントターゲティング

これはまだ管理画面上にはなく、近々追加予定のターゲティングですが、性別・年齢以外の属性や、結婚・引っ越し等 頻度の少ないライフイベントを検討しているユーザー層へのターゲティングが可能になるようです。
GDNのライフタイムイベントみたいなイメージですね。

運用型への変換作業

その他細かい変更点はあるものの、キャンペーン目的の選択と、配信アルゴリズムの変更が大きいですね。
ちなみに、2020年8月26日には初期画面が運用型の新管理画面に変わりますが、それだけで勝手に既存のキャンペーンが運用型に変更になるわけではありません。
YDNで作ったキャンペーンを運用型の形式に変換する作業が発生します。
変換作業は、とても簡単ですので以下をご確認ください。
https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/display/articledetail?lan=ja&aid=51626&o=default

また、運用型ではこれまであった「インフィード」というターゲティングもなくなります。
こちらについては以前記事を書いておりますので、こちらもご参照ください。

【YDN】インフィード広告という広告掲載方式はなくなる

終了までまだ時間はあるものの、よりプロモーション目的に応じて最適化される「運用型(通称:YDA)」に変更したほうがメリットがありますので、早めに移行することをお勧めします。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。