タグを管理する上で非常に便利なGoogleタグマネージャー(通称GTM)。

広告やGA4のタグを設定する上では必須といってもよいツールですが、まれに管理している人がだれか分からないという事態が発生することがあります。

本日はそうした時の対処方法をお伝えします。

GTMにアクセスできないと起きる不都合とは?

サイトにGTMは設定されているけど、誰もアカウントに入れないという場合、何が起きるかというと、当然ながら、追加でタグ設置したい場合や設置済みのタグを削除したい場合に対応ができないといことになります。せっかく便利なツールを入れたのにこれだと意味がないですよね。

GTMに入れない場合の対処方法

まずは管理者以外でも誰かログインすることが出来る人はいるか確認してみましょう。管理者じゃなくてもGTMにログインできる権限(例えば読み取り専用など)があれば、少なくともどういったタグがどのようなルールでGTM上に設置されているかが分かります。

GTMにアクセスできる人がいない場合

GTMにアクセスできる人がいない場合、追加で新しいGTMアカウントを開設し、サイトにGTMタグを設置しましょう。そちら側に必要なタグを設置していきます。

新しくGTMのアカウントを開設する方法は以下の記事をご参照ください。

【簡単】Googleタグマネージャー(GTM)のアカウント開設方法【初心者向け】

新しいGTMに一通りのタグが設置できたら、アクセスできないGTMのタグをサイトから削除しましょう。新しいGTMから同じタグをリリースしてしまうと、計測が重複するものが出てきてしまう可能性があるためです。

なお、古いGTMにアクセスできたとしても公開権限がないと、タグを停止したり追加したりを本番に反映できないため、いずれにして新しいGTMへの移行を検討しましょう。

古いGTM削除から新しいGTM上で設置したタグの公開までの間、計測できない時間が発生します。その点ご認識の上、ご対応ください。

特に新しいタグの追加はない場合、新しいGTMは用意せず、古いGTMを設置したままにしておくという方法もありますが、将来的なことを考えると、どこかで切り替えをしたほうが良いかと思います。

ユーザーを追加する

新しいGTMを設置したら社内の複数人に権限を付与しましょう。

追加手順は以下のとおりです。

まずは新しく使ったコンテナにログインします。

GTMログイン

赤枠の「ユーザー管理」をクリックします。

権限付与はアカウント単位、またはコンテナ単位で可能です。アカウント単位で付与しておくと、コンテナが増えても問題ないので良いかと思います。

ユーザー管理

 

青い+マークをクリックして「ユーザーを追加」を選択します。

ユーザーの追加

メールアドレスを入力し、付与したい権限を選択します。

招待状の送信

それぞれの権限の詳細は以下のとおりです。

  • 読み取り:その名のとおり読み取りのみできます。設定内容は確認できますが、編集したり、公開したりはできません。
  • 編集 : ワークスペースを作成したり編集したりはできますが、バージョンを作成したり公開したりすることはできません。
  • 承認 : バージョンとワークスペースを作成したり編集したりできますが、公開することはできません。
  • 公開 : バージョンとワークスペースの作成、編集、公開を自由に行えます。

管理者不明とならないためにしっかり引き継ぎを。

GTMの管理者が不明な時の対処方法をお伝えしました。ただ、基本的にはこのような事態にならないよう社内で複数のメンバーが公開までできるようにしておくことが重要です。担当者の退職により、「アクセスできる人がいない」とならないようご注意ください。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。