ITPや今後控えているGoogle Chromeの3rdPartyCookie廃止など、世界的にプライバシー保護の動きが進行している中、広告主様、または代理店の方は個人情報を保護しながらも、どうやって広告パフォーマンスを最大化するか模索されていると思います。
リターゲティングの配信はどんどん厳しくなっていくため、リターゲティングに依存しない配信手法へのシフトが必要かと思います。
そんな中、Google広告であれば検索キーワードの履歴があるユーザーに対してファインドキャンペーンを使った配信が有効ですが、Yahoo!ディスプレイ広告(以下YDA)でも近しい配信手法があります。
それがサーチターゲティングです。
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サーチターゲティングとは?
言わずもがな、知ってるよという方も多いと思いますが、改めて説明すると、過去にYahoo! JAPANで検索したキーワードをもとに、指定のキーワードで検索した人だけに広告を配信できるターゲティング手法です。
主な特徴としては以下です。
- 指定したキーワードを検索した人に広告を配信できる
- 検索期間(1日以内、3日以内、7日以内、14日以内、30日以内)、検索回数(1回以上、2回以上、3回以上)を設定できる。

サーチキーワードリスト作成画面
- デバイスを跨いで配信できる。ユーザーの検索履歴は、デバイスが異なる場合でも引き継がれるため、同一ユーザーに対してデバイスを横断して配信可能
Google広告のカスタムセグメントとの違いは?
Google広告でもファインドキャンペーンであれば、検索履歴のあるユーザーに対して配信できますが、それとの違いは設定キーワードにあります。
Google広告の場合、カスタムセグメントで自由にキーワード設定できますが、YDAの場合はすでに登録されているキーワードから選ぶ形です。
以下のようにサーチキーワードのリスト作成画面で検索キーワードを入れてみて、登録があれば設定できます。
ここが少し使いにくい点ですね。検索数は結構あるはずなのに、リスト化できるキーワード候補が出てこないことが割とあります。
サーチキーワードリストを作る時のちょっとしたコツ
サーチキーワードリスト設定画面で検索する時に、ちょっとキーワードを変えてみてください。
以下の例ですと、「春休み バイト」で検索しているので、関連するものはひととおり出てくるだろうと思ってしまいますが、「春休み バイト」しか出てきません。
ですが、「春休み」で検索すると、先ほど出てこなかった「春休み 短期バイト」が出てきます。
複合キーワードで出てくる候補キーワードが少ない場合は、単体キーワードで検索してみる等、検索キーワードを変えて試してみてください。
複数のサーチキーワードリストを設定しよう
かなり昔からYDA(YDNの時から)を実施されている方はご存じかと思いますが、昔は1つのキャンペーンに1つのサーチキーワードリストしか紐づけることができませんでした。
しかし、現在は一つのキャンペーンに複数のサーチキーワードリストを紐づけできるようになっています。
これによって、リストごとの数値も管理画面で見れますし、考えていたキーワードリストのボリュームが少なそうな場合は、違うリストと組み合わせることで配信ボリュームを担保できます。

管理画面でのサーチキーワードリスト毎の数値確認イメージ
顕在層~準顕在層向けにおすすめ
YDA内でのターゲティングの位置づけとしては、リターゲティングと前回ご紹介した類似ターゲティングが顕在層向け、サーチターゲティングが顕在層~準顕在層となっており、リーチを拡大したい場合に実施を推奨しています。
キャンペーンの配信目的を「コンバージョン」に設定して実施すれば、比較的効率を維持しながらコンバージョンに繋げることができます。
まだ未実施の方も、過去に実施したけどいまいちで止めてしまった方も、再度この機会に試してみていただければと思います。
ではまた。
Junichi Nakamura
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