Google広告では広告フォーマット「レスポンシブ検索広告」の使用が主流になりましたが、使用する広告運用者が増えることでそれに関連する質問を多く頂くようにもなりました。今回は「レスポンシブ検索広告を同一広告グループに複数入稿しても問題ないか?」ということについて、手短に回答を述べていきたいと思います。

結論:同一広告グループに複数のレスポンシブ検索広告を入稿して問題ない

同一広告グループに複数のレスポンシブ検索広告を入稿することは、仕様上では問題ありません。ただし、気をつけなければいけないポイントもあります。それは、1つのレスポンシブ検索広告には、複数のアセットを設定することができるということです。つまり、1つのレスポンシブ検索広告で複数のタイトルや複数の説明文を設定でき、それによって1つのレスポンシブ検索広告で複数のメリットや強み等を訴求することができてしまうのです。その為、同一広告グループに複数のレスポンシブ検索広告を入稿する意味はなくなりがちですし、むしろ広告配信データが分散するリスク(=機械学習にマイナス影響)があるので複数のレスポンシブ検索広告を同一広告グループに入稿すべきではないとも考えることができます。

同一広告グループに複数のレスポンシブ検索広告を入稿するケースは?

先に説明した通りのリスクもあるわけですが、その上でも同一広告グループに複数のレスポンシブ検索広告を入稿することも少なからずあります。その1つが「新しい訴求内容を試しに追加してテストしたい時」です。既存のレスポンシブ検索広告に十分なアセットが追加されている場合、既存のレスポンシブ検索広告で新しい訴求内容を試すには、いずれかのアセットを削除して新しい訴求内容を表すアセットを追加する必要があります。しかしながら、新しい訴求内容が当たるかどうかわかりませんし、新しい訴求内容が使えるのは一時的であること(例えばキャンペーン等)もあります。そのような場合に、既存のレスポンシブ検索広告はそのままにしておき、追加で新規のレスポンシブ検索広告を入稿するという手が考えられますよね。また、その他には「異なるLPを試してみたい時」も新規のレスポンシブ検索広告を入稿することで対応する必要があります。

同一広告グループには3つのレスポンシブ検索広告しか入稿できない点に注意

広告の成果は永遠ではありません。今の成果が良くても、その成果は永遠に続くわけではなく、どんなに良い成果であっても徐々に成果は悪くなっていくものです。その為、広告は継続的に新しいものを試していく必要があるわけですが、同一広告グループへ複数のレスポンシブ検索広告を入稿してテストする場合、そのレスポンシブ検索広告は3つまでしか入稿できません。これはGoogle広告の仕様となりますので、「同一広告グループにおいてレスポンシブ検索広告は3つまでしか入稿できない!」という前提で広告のテスト内容は考えていく必要があります。

今回は以上です。今まで拡張テキスト広告ばかり使用してきた広告運用者の方はレスポンシブ検索広告の扱いに最初は戸惑うこともあるかと思いますが、ユーザーごとに最適な訴求パターンを組み替えて広告表示してくれるレスポンシブ検索広告は非常に便利な広告フォーマットですので、是非とも上手に活用していって下さい!

The following two tabs change content below.

Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。