昨今のプライバシー保護の動きが進行している状況下で、リターゲティングの配信はどんどん厳しくなっています。その中で広告主様はリタゲに依存しない配信を模索していることと思います。
Yahoo!ディスプレイ広告(以下、YDA)であればリターゲティングに次いでサーチターゲティングを実施するのがわりと手堅く、取り組んでいる広告主様も多いのかなと思いますが、本日は昨年後半に精度が改善された類似ユーザーをご紹介します。
類似ユーザーとは
類似ユーザーとはその名の通り、あるオーディエンスとウェブ上の行動履歴が類似しているユーザーのことです。
リターゲを実施している広告主様であれば、すでに蓄積しているオーディエンスリストと類似するユーザーに対して配信が可能です。
どの辺の精度が上がったのか?
もともと類似ユーザーという配信手法自体は存在したのですが、今回どの辺が精度改善したのかについて説明します。
直近のデータを参照するようになった
改善前)約30日間をかけて徐々に類似ユーザーを蓄積していた
改善後)蓄積期間を短縮し最新データのみを配信できるようになった
Yahoo! JAPANが持つさまざまなシグナルを追加
これまでは参照してなかったYahoo!の各コンテンツ(Yahoo!ニュースやYahoo!ショッピング
など)での行動履歴や、拡張元リスト内の実績等も加味するように変更になっています。
これまでよりも、さまざまなデータから類似していると判断しているようですね。
精度改善による効果は?
Yahoo!社の提供資料によると、精度改善前後でCTR、CVR、CPAに改善が見られたとのことです。
より確度の高いユーザーへリーチができるようになったということですね。
どこで設定するのか?
類似ユーザーはオーディエンスの設定箇所から作成可能です。
ツール>オーディエンスリスト>オーディエンスリストを作成
類似ユーザーの元となるオーディエンスリストを選んで、拡張度合いを選択します。
1がもっとも元のリストに近く、10が一番拡張が広いです。最初は低めの拡張度合いで作って、成果が見合えば広げていくのが良いと思います。
注意点
実施時は以下の点について注意しましょう。
類似ユーザーの中には基のリターゲティングユーザーが含まれている可能性がある
作成した類似ユーザーの中には基のリターゲティングユーザーも含まれている可能性があります。完全に新規のみに配信したい場合は、基となっているオーディエンスリストを除外して配信しましょう。
元となるオーディエンスリストのリーセンシーが違う場合でも、作成できる類似ユーザーのリストは同じ
リターゲティングのリストを作る際にリーセンシーを設定することがあると思います。
サイト来訪1日、サイト来訪30日、といったように。
ただし、これらをもとに作成した類似ユーザーの蓄積期間は一緒のため、結果的にオーディエンスリストに含まれる類似ユーザーは同じになります。
サイト来訪1日の類似、サイト来訪30日の類似で違いはありません。
最後に
2022年、プライバシー保護の動きはより進んでいきます。そんな中でリターゲの配信はどんどん厳しくなるため、配信手法の見直しを迫られることになります。
今回ご紹介した類似ユーザーは過去に配信をしていまいち成果につながらず、止めてしまったという方もいるでしょう。今回精度が高くなり、今後もさらに精度改善が進んでいくようなので、もう一度このタイミングで取り組んでみてはいかがでしょうか。
ではまた。
Junichi Nakamura
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