今回は、Googleレスポンシブ検索広告の改善事例の共有です。
レスポンシブ検索広告では基本的にタイトルを固定しない方が推奨されています。
タイトルを固定しない方が、機械学習による最適化が促進されたり、広告の有効性が高まるためです。

ただし、場合によってはタイトルを固定した方が効果が良くなる場合もあります。
実際にタイトルを固定したことによる改善実績例をお伝えします。

実施内容と結果

実施内容

レスポンシブ検索広告のタイトルを固定なし → 一部固定にした。

理由:
複数ジャンルを扱う通販サイトにおいて、例えば「エアコン 通販」というキーワードに対して、「エアコン」を含むタイトルの表示割合が少なかったため。
「エアコン」を含むタイトルアセットを2つ、タイトル1に固定するように調整した。

結果

エアコンを始め、計5つの商品カテゴリにおいて同様の変更を実施しました。
その変更前後1か月間の比較結果です。

・クリック率:10%向上
・クリック単価:16%抑制
・CV率:12%向上
・CV数:64%増加
・広告の有効性:非常に高い→平均的

クリック率・クリック単価・CV率いずれも改善し、CPAも改善しました。
ただし、広告の有効性は低下しました。しかしながら、それに伴う表示回数の低下は見られませんでした。
むしろ、インプレッションシェアが向上し、表示回数も30%程増加しました。

レスポンシブ検索広告のタイトル固定に関して結論

Googleの推奨に従い広告の有効性を高めることは大事ですが、
明らかにユーザーのニーズが明確な場合であれば、そのニーズに応える広告アセットは固定して必ず表示させる方が、効果が期待できます。
レスポンシブ検索広告において、広告の有効性を高めることは、インプレッションシェアの向上や、最適化のかかりやすさという点で大事ですが、
必ずしもそこにこだわることだけが正しいというわけでもありません。
少し飛躍するかもしれませんが、Googleの機械学習は素晴らしいものの、人間の持つ明白な知見は設定に活かして共存させていくことが望ましいと思います。

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Kyotaro Yamaoka

横浜国立大学工学部卒。2児の父。重工業系エンジニアを経て、2015年にWebマーケティング業界に参入。電通アイソバーや博報堂DYデジタル、インティメートマージャーなどとの協業経験を経て、ベンチャー企業のリーダー運用者として多様な業種の広告主を支援。2021年に援軍入社。データ分析に強みを持つ理系ディレクター。