2021年6月に絞り込み部分一致が廃止となり、フレーズ一致に統合されるという大きな変更がありました。
これにより、マッチタイプの見直しを検討されている方もいらっしゃると思います。そして、これからもっとリーチを拡大していきたいという方も多いと思います。
そんな時、活用したいマッチタイプが「部分一致」です。
本日は直近大きく進化している「部分一致」についてお話しします。
なぜ、部分一致なのか
部分一致といえば、3つのマッチタイプの中で最も広範囲にリーチを広げるためマッチタイプです。
なぜ、今この部分一致が必要なのかという点をご説明します。
検索クエリが多様化している
Googleの公表によると、Google.comで検索される語句のうち、前日までは検索されたことがない新しい語句が15%を占めているとのことです。
これを手動でキーワード化して補完していくのは無理がありますよね。そのため部分一致で広くカバーする必要があります。
絞り込み部分一致の廃止によるインプの減少を補完
以前弊社ブログでもご紹介した通り、複数のアカウントでこの影響で反応する検索クエリが減っています。
これにより、インプレッションの減少、クリック数の減少、コンバージョンの減少となってしまう可能性があります。
そのため、そのマイナスをカバーするためにも部分一致の活用が必要となります。
進化した部分一致
部分一致のイメージでいうと、関係ないクエリにたくさん反応して困る、というイメージをお持ちの方も多いと思います。
しかし、部分一致の仕様も変化しており、ユーザーの検索意図にマッチした広告を出すよう進化しています。
部分一致でしか使われないシグナルがある
部分一致では他のマッチタイプでは使用しないシグナルを使って「ユーザーの意図」を解釈し、オークションに参加するようになっています。
以下がマッチタイプ別のシグナルの活用状況です。
シグナル | キーワード | ランディングページの内容 | 広告グループに含まれるキーワード | 過去の検索 | 見込まれるパフォーマンス | ユーザーの所在地 |
完全一致、フレーズ一致 | 〇 | × | × | × | 〇 | × |
部分一致 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
黄色で色付けした箇所が部分一致でしか使われていないシグナルですが、ランディングページの内容や、同じ広告グループに含まれる他キーワードの内容、ユーザーの最近の検索内容を踏まえて、オークションに参加するようになっていて、以前よりも無関係なクエリに反応するということは減りそうですね。
基本的には自動入札と併用を推奨
部分一致と併せて自動入札を使うことが推奨されています。これによってターゲティング範囲を広げつつも、パフォーマンスを目標にあわせることが可能です。
除外キーワードが重要
とはいえ、部分一致を活用することでビジネスと関係ない検索クエリに反応することももちろんあります。そのため、絞り込み部分一致や、フレーズ一致中心に展開している場合と比べて、除外キーワードにはより注意が必要です。
除外キーワードについては以下記事でもご説明していますので、よろしければあわせてご確認ください。
何でもかんでも部分一致でいいわけではない
部分一致は基本的にリーチを広げる目的で使用します。そのため、商標キーワード(自社サービス名)や、より精緻にコントロールしたい(反応するクエリの範囲をコントロールしたい)キーワードは、完全一致、フレーズ一致を使うなどマッチタイプを使い分けましょう。
ぜひ、部分一致をうまく活用してパフォーマンス改善につなげていきましょう。
ではまた。
Junichi Nakamura
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