通販サイトであれば「年末年始のご注文は、新年1月4日から順次発送致します。」等と注意点をサイトに記載して年末年始も集客すればいいと思います。が、何らかの顧客対応が必要となるコンバージョンの獲得(例:税理士事務所の無料税務相談等)をインターネット広告配信で狙っている場合、年末年始の連休で顧客対応ができないなら広告配信停止すべきでしょうか?

結論:広告配信停止すべきではない

年末年始もそうですし、ゴールデンウィークや夏季休暇など他の長期連休もそうですが、広告配信は停止しないのが基本です。なお、祝日と土日が連なった場合など、短期連休の場合でも広告配信は停止しないのが基本です。つまり、いかなる時でも広告配信は継続して行うのが基本ということになります。

理由:機械学習が狂ってCPAの高騰を招く危険性があるから

最近の広告配信は「機械学習を活用した広告配信」が主流となっており、広告配信の精度を高める(=より良い広告配信成果を得る)為には、継続的に広告配信データを蓄積するのが重要になっています。蓄積した過去の広告配信データが機械学習に用いられ、とりわけ直近の広告配信データが強く参照されることで、日々の広告配信の精度が高まります。広告配信の停止期間(=広告配信データが無い期間)があると機械学習は狂い、広告配信成果に大きく悪影響を及ぼすことがありますので大変危険です。

対処法:連休明けの顧客対応開始日と特別オファーをサイトに記載しておくと良い

基本的には余程のことが無い限り広告配信は継続的に行うべきですが、連休等で迅速に顧客対応できない場合はサイト上に「顧客対応開始日」を記載しておくと良いでしょう。この記載があることで、見込客はその日まで待つということをしてくれる可能性が高まります。

また、それに加えて、「今、申込みすると特典がある!」等の特別オファーを用意しておくと更に良いです。今すぐの顧客対応をしてもらえない場合、見込客の多くは「じゃあ、他のサイトで申込もう!」とか「じゃあ、また今度このサイトに来るか!」と考えますが、その後にその見込客がサイトへ戻ってくる保証はありません。鉄は熱いうちに打てということわざがありますが、見込客の状態がホットなうちにアクションを促進するような工夫をしておくのが得策となります。

今回は以上です。機械学習は過去の広告配信データを踏まえて広告配信を自動最適化してくれるものですが、参照する過去の広告配信データは「直近のものほど強く参照します」ので、可能な限り広告配信は停止しないようにしましょう。やむを得ず停止する場合は、広告配信を再開した際に「改めて機械学習期間が必要となり、今よりもCPAが悪化するのが普通」ということを事前に関係者全員で認識しておくことをお勧め致します。

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。