先日「成果の悪いものはすべて除外キーワードに設定する」という声を伺いました。広告のパフォーマンスを上げるために悪いものはすべて停止するという運用方法は一つの方法だとは思いますが、何でもかんでも除外キーワードに入れてしまうと配信先が少なくなり適切な広告運用を行うことが出来なくなる可能性があります。
再稼働することも想定して運用する形が望ましく今回は再稼働も想定した除外キーワードリストを活用する事例についてお話しししたいと思います。もちろんこれが正解ということではなく運用の一例としてご確認頂ければと思います。
除外キーワードを分類する
上記の通り成果が悪いという判断基準だけで除外キーワードに入れてしまうとシュリンクしてしまう可能性があります。広告運用中再稼働できる状況をつくるために検索クエリ(検索語句)をみて除外キーワードを分類します。
例 家庭用の高級スピーカーの販売
①ニーズがマッチしていない検索クエリ
- ネック スピーカー
- 車 スピーカー
- iphone スピーカー
- スピーカー スタンド
- スピーカー 故障
※販売しているスピーカーとはニーズが異なる検索クエリをまとめたカテゴリです。
②ニーズはマッチしているがCPAが見合わない検索クエリ
- スピーカー おすすめ
- 指向 性 スピーカー
- ホームシアター スピーカー
- スピーカー セール
※検索ユーザーのニーズとはマッチしているもののCPAが見合わない検索クエリをまとめたカテゴリです。
③ニーズはマッチしてるがコンバージョンがとれない検索クエリ
- アクティブ スピーカー
- サブウーファ ー
- 天井 スピーカー
※コンバージョン自体が取れない検索クエリをまとめたカテゴリです。
分類した検索クエリ別に除外キーワードリストを作成する
分類した検索クエリ別に除外キーワードリストを作成します。運用中状況を見てキーワードを再稼働もしくは停止するためです。
なおGoogle広告では除外キーワードリスト、Yahoo!広告では対象外キーワードリストとリストの名前が異なります。ここではわかりやすくするために統一して除外キーワードリストと呼ぶことにします。
運用状況をみて除外キーワードリストに修正を加えていく
①②③に分類した除外キーワードリストをそれぞれ修正していきます。
①に入れたキーワードは基本的に再稼働しない
①に集めた検索クエリはニーズが異なるため今後も購入にはつながらないと判断します。検索クエリは増えることは合っても減ることはないリストになります。
②現在の運用状況を見てキーワードを再稼働・停止を決める
②はニーズはマッチしていますがコンバージョン単価は見合っていないために停止している検索クエリです。運用の状況によって停止・稼働をコントロールします。
・今月はコンバージョン数を取りたいので設定CPAの+〇%までは許容したうえで稼働する。
・今月はコンバージョン単価を抑えたいので見合わないものは一時停止のままにする。
③コンバージョンが取れる状況だと判断したらキーワードを再稼働する
③は①と同様に基本的にそのまま除外キーワードとして設定しますが、ニーズ自体はマッチしているためLPなどの受け皿を見直した後、再度稼働を目指します。
除外キーワードを適切にコントロールするために
なお除外キーワードリストを活用するために事前に決めておくことがあります。
・感覚的な運用を避けるため除外ルールを事前に決めておく
・除外キーワードリストを定期的に見直しする
市場の変化(季節的な変化や突発的イベントが発生)により成果は変動します。今はコンバージョンが取れていなくても時期を変えれば取ることが出来るようになるというのはよくあることです。定期的に設定している除外キーワードを見直しましょう。
最後に
リスト分けする最大のメリットは除外したキーワードも再稼働出来る状況を生み出せる点です。検索されるキーワードは常に新しいものが生み出されていきますが、コンバージョンにつながるキーワードというのは限られています。成果が見合わないというだけで何でも除外キーワードに設定してはシュリンクする一方で適切な広告運用を行うことが出来なくなります。そうなることがないように除外キーワードも適切に管理していきましょうね。
Hiroshi Shimada
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