インハウス広告運用(広告代理店等の外部の業者に広告運用業務を委託せず、自社内で広告運用を行うこと。)を行っている広告主向けに、その「成功のヒント」の1つを手短に書いていこうと思います。インハウス広告運用のメリットには「コスト削減(広告代理店等に業務委託するコストを削減できる)」や「知見蓄積(自社内にマーケティングの知見を蓄積できる)」等がありますが、何も考えずにインハウス広告運用をしていると、逆にコストが増加してしまったり知見が蓄積されなかったりすることもあります。そうならない為の参考として以下をお読み下さい。

成功のヒント:実施した施策は必ず社内共有される形で記録しておくこと

インハウス広告運用を行っている場合、必ず社内メンバー全員が閲覧できる形で実施施策の内容・結果等を記録しておくようにしましょう。GoogleドキュメントやGoogleスプレットシート等のようなものに手軽に記録してもいいですし、notion等のようなものにしっかりと記録してもいいです。あまりに利用難易度が高すぎて記録が行われないのはいけませんから、社内メンバーの「Webツールに対するリテラシー」に合わせて適切と思われるツールを選んで記録を行っていって下さい。

理由:無駄な予算の投下を避け、意味ある施策の実施に予算を充てる為

実施施策を記録しておく理由についても書いておきます。それは「無駄な予算投下を避け、意味ある施策の実施に予算を充てる為」です。と言いますのも、インハウス広告運用が続く状況でも「社内メンバーは辞めていく」という事実があり、社内メンバーが辞める度に「今までやってきたことが分からない」なんて状態になると「同じ施策を何度も実施してしまう」ということになりかねないのです。そうなると定期的に無駄な施策に予算を投下することになり、お金も時間も無駄にしてしまいます。社内メンバーが辞める可能性も考慮してインハウス広告運用していかないと、いつまで経っても知見は社内に蓄積されませんし、むしろ無駄な予算の使い方をしてしまうことすらあるので注意が必要です。

補足:施策の記録を日々の業務に組み込んで、必要あれば人事評価の対象業務にする

施策の内容・結果等を記録する業務は「簡単だけど面倒」なものです。その為、施策の記録という業務をしっかりと「日々の業務内容」に組み込んでおくと良いでしょう。また、そのようにしても施策の記録がきっちりと行われないようであれば、施策の記録業務の継続的な実行有無を人事評価の要素の1つにするという方法もあります。こうすることで社内メンバーの意識の中で「記録業務の重要度」が増し、記録業務が社内で「当たり前の作業」になる可能性が高まります。「そこまでやる必要があるのか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そこまでしてでも記録業務の徹底を行うことで限りある予算を有効活用すべきと私は考えています。

今回は以上です。インハウス広告運用にはメリットがありますが、何も考えずにインハウス広告運用に踏み切っても意外と良い結果に繋がらないことが多いです。その理由を知った上で事前に対策を講じて、インハウス広告運用を上手に始めていって下さい。ありがちな失敗を避け、あなたのインハウス広告運用が上手くいくことを祈っています!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。