来年5月頃からGoogle広告の類似オーディエンスが廃止になってしまうそうです。
類似オーディエンスはキャンペーン開始時の初動を安定させたり、コンバージョンの拡大に向けてターゲットを拡げる際に非常に使い勝手が良かったこともあり、結構ガッカリしている方も多いのではないでしょうか。
詳しく内容を見ていきたいと思います。
類似オーディエンス廃止までのスケジュール
Googleの公式記事から引用します。
2023 年 5 月 1 日より Google 広告では、ターゲティング設定とレポート作成の際に、類似ユーザー(類似セグメント)が生成されなくなります。類似セグメントが設定された有効なキャンペーンがある場合、その設定は 2023 年 8 月 1 日まで保持されます。8 月 1 日を過ぎると、すべてのセグメントが広告グループとキャンペーンから削除されます。過去のキャンペーンの類似セグメントについては、引き続き過去のレポートで確認できます。
類似セグメントは5月1日以降生成されないようになり、8月1日から全ての広告グループから削除されるとのことです。
それまでに対策を考えておく必要がありそうですね。
類似オーディエンス廃止後の対策は?
類似オーディエンス廃止後には具体的にどうすれば良いの?という疑問ですが、こちらは3つあります。
- 手動入札の場合はスマート自動入札を使う
- カスタマーマッチセグメントを使う
- 最適化されたターゲティング/オーディエンス拡張を有効にする
要は手動でターゲティングせずに、今後効果を高めるためには自動化に任せてねという感じです。
「最適化されたターゲティング」と「オーディエンス拡張」は何が違うの?という点ですが、最適化されたターゲティングはコンバージョンに至ったユーザーの検索語句などリアルタイムのコンバージョンデータに基づきターゲットを自動的に拡大するものに対し、オーディエンス拡張は手動で選択したオーディエンスに類似したオーディエンスまで拡張してコンバージョンを獲得するための仕組みとなります。
なぜ類似オーディエンスが廃止されるのか
こちらも記事に載っていたので引用します。
一般的なオンライン マーケティング手法の制限が厳しくなる中、ビジネスを成長させるには、より新しく、より強固な戦略が必要とされます。こうした変化を先取りするには、プライバシーに配慮した方法で関連性の高いオーディエンスにリーチし、成果を測定できるよう、自動化を導入することが最も効果的です。こうした状況に対応するため Google は、類似ユーザー機能を、最適化されたターゲティング、オーディエンス拡張機能、スマート自動入札などの、自社データの活用とマーケティング目標に沿った最適化に役立つ高度な自動化ソリューションにアップグレードします。
プライバシー保護の問題が大きく関わっているようです。
サードパーティCookieの廃止によって段々とターゲティングが難しくなっているということですね。
広告運用者が意識しておきたいことは?
類似オーディエンスが廃止されることによって、運用時に調整できるレバーが少なくなり、より運用の自動化が進むことになります。
「最適化されたターゲティング」はコンバージョンユーザーのシグナルを活用して自動的にターゲットを拡大してくれる大変便利なものですが、拡大されたユーザーの詳細な内訳を知ることができないことが難点です。
改善の施策を考えるにしても、得られる情報が今後更に少なくなっていくのは明らかです。
アセット オーディエンス分析も一応提供されていますが、割とざっくりとした情報しか確認できない印象があります。
広告運用者はそういった細かなターゲティングの調整よりも、いかに機械学習が進みやすいキャンペーン構造を構築するか考え、無駄な配信を抑えられるよう監視することが主な仕事になりそうです。
また細かなターゲティング設定ができなくなるにつれて、広告文やバナーなどの最適化やランディングページの改善など、クリエイティブ側でのターゲティングの重要性が更に高まる動きになっています。
2023年は広告運用者として必要なスキルセットを改めて見直していかなければならない年になりそうですね。
Keisuke Asou
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