Google広告で長年入稿してきた拡張テキスト広告が2022年6月30日をもって新規作成・編集ができなくなりました。今までは拡張テキスト広告と併用するにとどまっていたレスポンシブ検索広告(通称RSA)ですが、今後はそのレスポンシブ検索広告をメインの広告文として使用していくこととなります。これまでの移行期にレスポンシブ検索広告を使い倒してきた広告運用者の方であれば、今更レスポンシブ検索広告の良し悪しを学びなおす必要はないでしょう。
しかしながら、実際に拡張テキスト広告が新規作成・編集できなくなったことにより「焦ってレスポンシブ検索広告を使い始める広告運用者の方」も少なからずいると思います。そのような方へ向けて、今回はレスポンシブ検索広告のデメリット及びそれに対する対処法を手短にまとめます。デメリットを理解せずに使用することで、思いもよらぬ大失敗や関係者間の認識違いが起こっては大変かと思いますので、レスポンシブ検索広告のデメリットを理解していない方は是非とも参考にして下さい。
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メリットばかりではないレスポンシブ検索広告
機械学習を活用して見込客ごとに最適な「タイトル」「説明文」の組み合わせでメッセージングできることにより、クリック率やコンバージョン率等の重要指標の数値改善が期待できる等、レスポンシブ検索広告には大きなメリットがあります。しかしながら、その一方でデメリットもあることもきちんと事前に認識しておきましょう。メリットとデメリットが表裏一体であるということは、何事にもおいても同じですね。この記事では、代表的な2つのデメリットを解説します。
デメリット1.意図しない広告テキストの組み合わせが表示されてしまう
ここで改めてレスポンシブ検索広告がどういったものなのかを詳しく解説はしませんが、レスポンシブ検索広告では複数の「アセット」と呼ばれるテキストのパーツが広告文として自動で組み合わされて広告表示します。複数の「タイトル」や「説明文」を事前にアセットとして入稿しておくことで、見込客ごとに最適と思われる組み合わせで広告表示される仕組みです。
一見すると最高の仕組みのように見えるレスポンシブ検索広告ではありますが、「見込客ごとに最適と思われる組み合わせで広告表示される」という部分の判断はシステムが自動で行いますので、意図しない組み合わせで広告表示されるリスクもあります。その為、対策として「同じような内容のアセットは入稿しない」ということを意識する必要があります。同じような訴求をしているタイトルが連続して表示されてもテキストのスペースが無駄になりますし、何よりも人が見て違和感のあるメッセージングになってしまいますよね。
デメリット2.無駄な広告オークションへの参加機会が増加してしまう
レスポンシブ検索広告を使うようになると、今まで主流だった拡張テキスト広告を使っていた場合と比較して「より多くの広告オークションに参加する」ようになります。入稿したアセットの無数の組み合わせにより様々な検索クエリに反応できるようになるからです。これは「表示回数の増加」「クリック数の増加」「コンバージョン数の増加」等の重要指標への大きな貢献に繋がることもありますが、一方で「確度の低い見込客が発生させた広告オークションにも参加しやすくなる」ことも意味します。その為、「表示回数は増えたけど、コンバージョン率が悪化してしまった」等の現象が起こったりします。
対策としては、「自動入札機能を使いながらの徹底した除外キーワード登録」が有効です。シンプルな対策方法で拍子抜けしたかもしれませんが、この方法が王道となります。自動入札機能を使うことで無駄な広告オークションへの入札は徐々に抑制 or 入札しないようにさせながら、明らかに無駄な検索クエリと分かったものは瞬時にその検索クエリを除外キーワードとして登録することで被害の拡大を防ぐようにしましょう。
デメリットによる影響を最小化して活用するしか道はない
先に述べた代表的なデメリット2つ等、必ずしもメリットばかりではないレスポンシブ検索広告ではありますが、拡張テキスト広告が廃止になったからにはレスポンシブ検索広告を使わないわけにはいきません。そして、機械学習を活用した最先端の広告配信で大きな成果を出していくには、レスポンシブ検索広告の活用も欠かせないのは事実です。デメリットを理解して対策方法も用意した上で、最高の広告成果を出す為にレスポンシブ検索広告に挑戦していきましょう。
今回は以上です。レスポンシブ検索広告は上手く活用すれば強力な武器になります。しかしながら、今回お話しました通り、少なからずデメリットもあります。その為、デメリットをしっかりと理解して、そのマイナスの影響を最小に抑えながら、上手にレスポンシブ検索広告のメリットを活かしていきましょう!あなたがレスポンシブ検索広告を上手く活用して、確度の高い見込客をより多くサイト誘導することを祈っております。
Akira Kodaka
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