Google広告の「最適化されたターゲティング」を使えばターゲティングを自動的に拡張することができ、より多くのコンバージョン獲得機会を得ることに繋がります。現状のターゲティングと類似したユーザーへの広告配信拡張を行う機能になりますから、闇雲に無駄な広告配信をするというわけではありませんので、広告配信によって大きな成果を出したい人(企業)にとってはこの機能を使わない手はないと思います。とは言え・・・

本当に「最適化されたターゲティング」をオンにしていいのか?

Googleの公式ヘルプページや広告代理店等の広告運用支援会社のブログ等を見ると、「最適化されたターゲティング」は非常に良い機能のように語られています。しかしながら、実際に「最適化されたターゲティング」をオンにすると、本当に無駄のない広告配信拡張を自動的に行うのか心配になると思います。他の機能もそうですが、機能説明だけ読めば「これは凄い!」と思うものはたくさんあります。たくさんありますが、実際に「魔法の杖」と呼べるような機能は皆無ですよね。それ故に、「最適化されたターゲティング」が無駄のない広告配信を本当にするのかどうか心配になるのは当然だと思います。(どの機能も素晴らしいのは事実ですが、上手に使わないと期待する成果を得られないことが多いというのが実態ではないでしょうか。)

結論としては、「最終的にはオンにすべき」である

結論として、「最適化されたターゲティング」は「オンにする」がやはり回答にはなります。広告配信の目的は「広告配信によるより多くの成果獲得(多くの場合は、注文や資料請求等の分かりやすいコンバージョンを成果としている)」ですが、そうであれば「許容できる成果獲得単価(CPAであったりCPCであったり様々ではある)に収まっている限り、成果は多ければ多いほど良い」はずですよね。最適化されたターゲティングをオンにすることで「無駄の少ない配信拡張」ができるなら、それをやらない手はありません。

ただし、最初からオンにするかどうかは各自の判断

成果の獲得を最大化したいとは言っても、新規広告グループ入稿直後からすぐに最適化されたターゲティングをオンにするのが良いかどうかは判断が難しいところです。と言いますのも、最適化されたターゲティングをオンにしても無駄な広告配信ばかりが多くなるケースも実際によくあるからです。ちょっと考えれば分かることですが、新規広告グループには過去の広告配信実績がないので最適化されたターゲティングをオンにしても「広告配信先は拡張する」ものの「自動入札機能は上手く機能しない」状態である為、「その広告グループに手動で設定したターゲティングがイマイチである場合は、そのイマイチなターゲティングを更に拡張して広告配信するだけ」となってしまいます。リスクを背負ってでも短期間での大きな成果獲得に挑戦したい場合は構いませんが、そうでない場合は「新規広告グループ入稿時の最適化されたターゲティングはオフ」と決めておくのが無難かもしれません。

なお、デフォルトでオンになっているので、新規広告グループ入稿時は注意

新規広告グループ入稿時ですが、その広告グループの最適化されたターゲティングは「オン」になっています。デフォルトでオンというわけです。何も考えずに広告配信していると、「意図していたターゲティングでの広告配信:最適化されたターゲティングでの広告配信=2:8」等といったことも普通に起こりえますので、特に新規広告グループ入稿時は注意するようにしましょう。もし、今までこのことをあまり気にしていなかったのであれば、実際に「意図していたターゲティングでの広告配信:最適化されたターゲティングでの広告配信」がどういった割合になっているのか念の為確認しておくのが良いと思います。万が一、意図していない状態だったとすれば、適切な状態にする必要がありますからね。

今回は以上です。「最適化されたターゲティング」という機能は良い機能であることは間違いないと思いますが、その良い機能で良い成果を出すには「正しい知識を持って上手に活用する」ことが重要になります。そして、実際に最適化されたターゲティングをオンにしたのであれば、「オンにして放置」ではなく「日々、拡張配信による成果状況を監視」することも忘れないようにしましょう。最適化されたターゲティングをオンにするかどうかではなく、あくまで成果獲得の為に広告配信を行っているのですから。

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。