取扱い商品の商品点数が多い通販事業を行っている場合、インターネット上の販売促進施策としてGoogle広告の検索連動型広告に加えて P-MAX for retail も実施するのが一般的です。Googleマーチャントセンターに商品情報を記載した商品フィードをアップロードし、その商品情報をGoogle広告側に取り込んで広告配信する P-MAX for retail では、無数の商品情報を簡単に管理して広告配信に活用することができます。商品点数が多い場合、作業工数に対する広告効果が抜群に良いのが P-MAX for retail の特徴の1つと言えるでしょう。
商品が1つしかない場合も P-MAX for retail は実施すべきか?
P-MAX for retail は「商品点数が多い通販事業者向けの広告メニュー」と思われがちですが、結論から言いますと「商品が1つしかない場合でも P-MAX for retail は実施すべき」となります。商品点数が数百点・数千点・数万点と多くなればなるほど、各商品の広告を一元管理して簡単に広告配信できる P-MAX for retail の便利さを実感することはできますが、仮に商品が1つしかなくても P-MAX for retail の効果は実感できます。
P-MAX for retail だから広告掲載できる広告枠がある
商品が1つしかなくても P-MAX for retail を実施する理由、それはシンプルです。 P-MAX for retail だから広告掲載できる広告枠があるからです。具体的には「ショッピング広告枠」です。Google検索の検索結果ページに商品画像と共に掲載される広告枠であるショッピング広告枠は、 P-MAX for retail だから広告掲載できる広告枠です。検索連動型広告では広告掲載できない広告枠なのです。 P-MAX for retail と検索連動型広告を同時に実施することで検索結果ページの複数の広告枠に広告掲載でき、見込客のLPへの誘導効率を大幅に高めることが可能になります。Google1社の広告主が広告枠を独占することを禁止していますが、 P-MAX for retail と検索連動型広告を同時に実施することで「Googleの定めるルールを守った上で同一検索結果ページに複数の広告掲載をすることが可能」となります。
新規入稿時は入札方式「コンバージョン値を最大化」がお勧め
この記事を読まれている方は「少なからず P-MAX for retail にご興味がある方」かと思います。もし、今後 P-MAX for retail を実施することがあった場合、新規入稿した際に「基本的に自動配信ではあるが、入札方式はどうしたらいいんだろう?」と疑問を持つかもしれません。そこで、先回りしてその疑問に回答しておきます。お勧めは「コンバージョン値を最大化」入札になります。これは「設定した日予算を全て使いながらコンバージョン値が最大になるよう自動的に入札調整を行う入札方式」になるのですが、新規入稿した P-MAX for retail キャンペーンには過去の広告配信データが無い為「目標広告費用対効果入札等の具体的な目標数値を用いる入札方式は上手く動作しない」ことが多く、この「コンバージョン値を最大化」入札が大抵のケースでは適切な入札方式となります。
なお、 P-MAX for retail キャンペーンの日予算は「平均コンバージョン値」と「目標とするROAS」から「目標とするCPA」を算出し、「そのCPAの2倍~10倍程度の金額を日予算とする」のが良いです。あまりに少ない日予算ですと入札方式(入札方式ごとの自動入札機能)の機械学習が促進されない為、このくらいの日予算は設定するのが一般的となります。「2倍~10倍」という言葉には結構な幅がありますが、そこは「どこまでリスクを背負えるか」次第で決めましょう。リスクを背負えば背負うほど機械学習は短期間で促進され、その結果として「上手くいけば、広告から得られるリターンも短期間で大きなものとなる」でしょう。
今回は以上です。 P-MAX for retail のみならず、 P-MAX for retail の前身とも言える「スマートショッピングキャンペーン」や「ショッピング広告」も一般的には「商品点数が多い(=100点以上等)通販事業者に最適な広告メニュー」と言われていましたが、必ずしもそうではありません。商品点数が1点のみしかないという「商品点数が極めて少ない場合」でも、 P-MAX for retail の実施は販売促進にとってプラスに作用するはずです。是非とも P-MAX for retail に挑戦してみて下さい!
Akira Kodaka
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