Google広告の管理画面では、広告運用をする上で便利な「最適化案」が表示されていますよね。広告運用初心者の方からすれば「やるべきことが色々と表示されているので助かる!」となるところかと思いますが、何でもかんでも「全て適用!」とすると、想定外の広告成果になることも少なくないのかなと思います。そこで今回は「部分一致キーワード追加の最適化案は全て適用するのがベストなのか?」ということについて手短にお話しようと思います。

結論:全ての広告主によってベストというわけではない

最適化案の「部分一致キーワード追加案」には結構な数の候補が表示されているかと思います。もちろん、毎日ここに表示されるキーワードを適用していたりすればあまり表示されていないかもしれませんが、大抵の場合はそこまで頻繁に最適化案に表示されたキーワードを追加しませんから、結構な数のキーワード候補が表示されるような状態かと思います。そして、ここに表示される部分一致キーワードですが、全て適用するのが全ての広告主にとってベストであるわけではない為、注意が必要です。

理由:想定外の検索クエリでも広告表示が行われて金銭的負担が増すから

最適化案に表示された「追加すべき部分一致キーワード候補」ですが、その全てをキーワードとして広告グループに登録すると「広告の表示回数が増えすぎる=無駄な検索クエリでも広告表示される=無駄な広告費も増える」ということが一気に起こります。日予算の設定を低めに保てば無駄な広告表示回数自体は多くなりすぎないかもしれませんが、それでも全広告表示に対する無駄な広告表示割合はそれなりに多くなり、やはり無駄な広告費投下は避けられません。一気にたくさんの部分一致キーワードを登録すればするほど、当然ながらこの無駄な広告費投下は増えてしまいます。その為、最適化案に表示された部分一致キーワードを何も考えずに全て適用するのは「そのリスクを許容できる広告主に限る」ということになるでしょう。

補足:部分一致キーワードは継続的に追加していくのが基本

部分一致キーワードの登録にリスクが伴うというお話をしましたが、だからと言って部分一致キーワードを登録しないというのは完全にNGです。見込客の検索パターン(検索窓に打ち込む検索クエリのパターン)は日々変化している為、完全一致キーワードやフレーズ一致キーワードだけではその全てを押さえることは絶対にできないからです。その為、部分一致キーワードを活用していく前提で、無理のない範囲で少しずつ継続的に部分一致キーワードを広告グループへ追加していきましょう。

今回は以上です。部分一致キーワードの追加に金銭的なリスクが伴うのであれば「もう部分一致キーワードは追加せず、完全一致キーワードとフレーズ一致キーワードだけで広告配信すればいいや!」と考えがちですが、部分一致キーワードを上手に使うことで基本的にコンバージョン獲得数は増加します。コンバージョン増加の機会をみすみす逃すのはもったいないですから、上手に部分一致キーワードを活用するようにしていきましょう!

The following two tabs change content below.

Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。