Google広告の広告メニューの中でも「自動化機能を駆使した広告メニュー」と言えば、多くの広告運用者が「P-MAX」と回答するでしょう。ターゲティング、入札、クリエイティブと、本来手動で設定・調整するような部分の多くの自動化しているのがGoogle広告のP-MAXです。非常に優れものな広告メニューである為、「P-MAXだけで広告運用すればよいのではないか?」と考える広告運用者もいるかもしれません。

そこで今回は「P-MAXだけで広告運用するのはアリですか?(2024年5月版)」として、この疑問に回答していきます。昨年(2023年)の1月にも似たような記事(タイトル「Google広告:P-MAXを使えば他の広告メニューは使わなくて良いのか?」)を書きましたが、インターネット広告の世界は進化が非常に速い為、1年ちょっと経過した今のタイミングで改めて現時点の回答を手短にまとめます。

回答:基本的にはP-MAXだけでの広告運用はナシ

先の程お伝えした「昨年(2023年)の1月の記事」でも「P-MAXだけでの広告運用はナシ」というようなことを書きましたが、現時点での回答としましても「P-MAXだけでの広告運用はナシ」となります。P-MAXだけの広告運用で最高の広告成果が得られればよいのですが、現時点ではP-MAXと他の広告メニューを上手に活用することで広告成果はより良いものになる可能性が高いと思われます。

理由:確実に広告表示させたい広告枠があるはずだから

P-MAXだけでの広告運用がナシである理由ですが、その理由は「確実に広告表示させたい広告枠があるはずだから」です。例えば、「検索連動型広告で指名キーワードを検索された場合の広告枠を競合に奪われたくない!」、「今まで利用したことがない広告メニューやターゲティングの広告成果を見てみたい!」、「今まで利用していた広告メニューやターゲティングの一部でLPのABテストを行いたい!」などです。具体的な理由には様々なものがあるかと存じますが、いずれにしても「確実に広告表示させたい広告枠がある!」ということはよくあるでしょう。

補足:P-MAXは魔法の杖ではないことに注意

P-MAXの仕様・機能を調べていると、「自動化」や「全自動」等といった言葉が一緒に書かれていることも少なくありません。その為、P-MAXは何だか魔法の杖のように思えてしまうものですが、実際は魔法の杖ではありませんからご注意ください。全ての広告主が大きな事業成長を必ず実現できるような良い広告成果を出せる広告メニューなんてものはありませんから、「競合も使っている広告メニューだろうから、心して上手に活用するようにしよう!」等といった気持ちでP-MAXによる広告配信を行うのがよいでしょう。

今回は以上です。日々、Google広告のP-MAXの機能は進化しています。初めてGoogle広告でP-MAXが登場した時には存在しなかった機能(「検索テーマ」等)が実装されていっていますよね。現時点では「P-MAXだけでの広告運用はナシ」ですが、いつの日かP-MAXだけでの広告運用で十分な広告成果を出せる日が来ることに期待したいところです。P-MAXがこれからどのように進化していくのかしっかりチェックしていきましょう!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。