10月20日から世界各地で「マイ・アド・センター」の提供が開始され始めたとの発表がGoogleからありました。
これまでも「広告設定」の機能で、表示される広告のコントロールはある程度できていたのですが、今回新たな機能として発表された「マイ・アド・センター」との違いはどのような部分にあるのでしょうか。
詳細を見ながら確認し、今後の広告配信への影響なども含めて考えてみたいと思います。
マイ・アド・センターの概要
今回発表されたマイ・アド・センターの概要を要約すると下記のとおりです。
- 検索、YouTube、Discover に表示された広告に関して、気になるトピックの広告を多く表示したり、興味のないものを制限するなどのカスタマイズができる
- パーソナライズ広告のON/OFF切り替えが可能に。(OFFにすると関連性が低い広告が表示される可能性がある)
- アルコール、出会い系、ダイエット、ギャンブル、妊娠、育児といったトピックに関連する広告を制限できる
- Googleでは収集する情報と収集しない情報を定めており、広告に使用される情報も個人で確認・管理できる
執筆時点で、私の環境ではまだマイ・アド・センターは表示されていませんでした。
サンプルにあるように、広告の横にあるメニューをタップすることでマイ・アド・センターにアクセスし上記の設定ができるようになるようですね。
既存の「広告の設定」との違いは?
これまで利用できた「広告の設定」でもパーソナライズ広告の停止など、同様のことはできました。
明確な違いと言えば「気になるトピックを選んで広告表示をより多くできる」ことです。
更に情報が欲しい具体的な企業やサービスの粒度で広告を選ぶことができるという機能は、今までにありませんでした。
より細かにユーザー自身で広告表示をコントロールできるようになったと言えるかと思います。
広告配信への影響は?
興味・関心の薄いユーザーに対して無駄な広告表示やクリックを減らせるようになったことは広告を配信する側としては歓迎するべきことではないでしょうか。
お金を払ってユーザーに嫌悪感を抱かせてしまうのは、互いにメリットがありませんよね。
一方で今後はクリエイティブを通したユーザーとのコミュニケーションがより重要性を増すように思いました。
先ほど紹介したように、企業やサービス単位で広告の表示・非表示を選べるようになっていくので、クオリティの低いクリエイティブや、共感を得られないような広告ばかり配信している企業は容赦なくブロックされていくと考えたほうが良いでしょう。
今後は指標として、例えばLINEのように「ブロックされた数」などが分かるようになったりするかもしれませんね。
その他には「この広告主の他の広告も見る」という項目が増えたので、競合にクリエイティブをチェックされたり、真似されやすくなる可能性は高まるかと思います。
クリエイティブが枯れるペースが早まると同時に、より多くの訴求軸や見せ方をスピーディーに検証しながら差別化を進めていく必要が出てきそうです。
今後も個人が広告をコントロールできる権限は拡大していくはずなので、どのような対策が必要になりそうかを検討しておくと良いでしょう。
Keisuke Asou
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