今回は私がFacebook広告を運用してきた中で特に注意が必要だと思った点を5つ書き連ねます。

1)キャンペーンの目的や予算設定は変えられない

新規キャンペーン作成時にキャンペーンの目的を設定することになります。
目的は認知度、トラフィック、エンゲージメント、リード、アプリの宣伝、売上の6種類がありますが、後から変更できません。
この目的によって後の広告セットで設定する「配信の最適化」対象の選択項目とそれによる課金方式が変わるので注意が必要です。

また、キャンペーンの予算の設定方法として「通算予算」または「1日の予算」が選べますが、こちらも後から変更できません。
また、特に通算予算額では、予算を減らしたい場合に下げられる下限が決まっているので、もしどうしてもそれ以上に減らさないといけない場合は再度キャンペーンを作り直す必要があります。

2)入札戦略は基本的にインプレッション課金

GoogleやYahoo広告に慣れていると自然と広告はクリック課金という認識になりがちですが、Facebook広告は基本インプレッション課金です。
配信の最適化によってはリンクのクリック、ThruPlayなど別の課金方法も選ぶことができますが、コンバージョン最適化にしている場合はインプレッション課金のみになります。

3)広告のトラッキング設定漏れに注意

広告作成画面では画像やテキストを入力していきますが、意外と忘れられがちなトラッキング設定。
広告作成画面の最下部に以下のような項目があります。

こちらで「ウェブサイトイベント」を設定しないと、実際にサイト上でCVが発生しても管理画面上で成果が計測されません。
気づきにくいものの重要な設定なので特に注意しましょう。

4)結果にビュースルーCVが含まれているかも

広告セットの設定時に「アトリビューション設定」を選択できます。

上記の4項目になりますが、特に「表示から1日間」を含むものを選択した場合、広告の最適化及び管理画面上の結果に1日以内のビュースルーCVも含まれます。
ビュースルーCV:広告をクリックせずに広告表示されただけのユーザーによる別の媒体・チャネルで発生したCV。

5)指標の「クリック(すべて)」と「リンクのクリック」は別物

管理画面上の指標にクリック(すべて)とリンクのクリックの2つありますが、所謂Google広告などと同じクリックは「リンクのクリック」になります。クリック(すべて)には投稿へのリアクション(いいねなど)やコメント、シェアなどもすべて含まれたものになります。
なので、他媒体のクリック数やCPCと比較する際は「クリック(すべて)」ではなく「リンクのクリック」と比較するように注意してください。
※クリック(すべて)の定義

 

以上、Facebook広告を実施する上で注意すべきポイントを5つ挙げました。
他にもあるかもしれませんが、まずはこれらの点は認識しておいていただければと思います。

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Kyotaro Yamaoka

横浜国立大学工学部卒。2児の父。重工業系エンジニアを経て、2015年にWebマーケティング業界に参入。電通アイソバーや博報堂DYデジタル、インティメートマージャーなどとの協業経験を経て、ベンチャー企業のリーダー運用者として多様な業種の広告主を支援。2021年に援軍入社。データ分析に強みを持つ理系ディレクター。