広告で使用しているクリエイティブ(バナー、レスポンシディスプレイ広告)について、どんな訴求が良いのか、どんな見せ方が良いのか、みなさん日々、試行錯誤されていると思います。

Google広告やYahoo!広告、Facebook広告など主要なネット広告では複数の広告を入稿できますので、複数広告を同時掲載して、善し悪しを比較、判断することは可能です。

しかしながら、機械学習での自動最適化が主流となっている現在、複数広告を入稿してもより成果の良い広告(コンバージョン目的ならよりコンバージョン獲得につながら広告)に配信量が寄ってしまい、均等に配信できないのが現状です。

では掲載する時期を変えてテスト(最初にAのバナーのみ掲載、次にBのバナーのみ掲載)するのはどうかというと、掲載する時期によって競合の動きや繁忙期・閑散期など条件が変わってしまうため、本当にその結果が正しいと言えるのか、これまた判断が難しいところです。

より均等な条件でテストする方法はないのか?

利用頻度が高いGoogle広告やYahoo!広告、Facebook広告ではそれを実現するABテスト機能がありますので、本日ご紹介します。

Google広告でのABテスト方法

Google広告でABテストする方法は、以前、以下の記事でもご紹介した「下書きとテスト」機能です。こちらはディスプレイでも使用可能です。

【Google広告】下書きとテストがリニューアル!便利になったテスト機能を使ってみよう

テスト手順としては上記の記事を参照いただければと思いますが、カスタムテストのところでキャンペーンタイプ「ディスプレイ」を選択してください。

カスタムテスト

注意点としては、ファインドキャンペーンには対応していないということですね。いわゆるGDNのみが対象です。

Facebook広告でのABテスト方法

Facebook広告も同様にABテスト機能があります。こちらも以前、別記事で設定方法を説明していますのでよろしければご覧ください。

【Facebook】ABテスト機能を活用しよう

記事ではオーディエンスのテストを例としてご紹介していますが、テストする変数として「クリエイティブ」を選択可能です。

Yahoo!広告(YDA)のABテスト方法

こちらは最近リリースされた機能で、広告の配信機会を均等にしてABテストできる機能です。

設定は、広告管理ツールの画面右上「ツール」>「運用支援」>「A/B テスト」から、 A/Bテストを設定する画面に遷移し、設定します。

YDAABテスト機能

Yahoo!広告:「A/Bテスト機能の提供」資料より引用

共通した注意点

全ての媒体に共通した注意点として、これらのABテスト機能はオークション機会は均等になりますが、インプレション数が均等になるわけではないということです。その時々のオークションの状況(競合の強化、競合社数の増加など)によって、広告の表示量は変わってきますので、あくまでオークションに入る機会のみが均等であり、実際のインプレション数にはばらつきが出るということを認識しておきましょう。

最後に

本日はディスプレイ広告でABテストする機能についてご紹介しました。

機械学習によって、より成果を生んでくれる広告に自動的に配信を寄せてくれるのは非常にありがたいですし、複数広告を入れて自動に任せるのも有効な手段だと思います。

ただ、最初に入れている広告で一定の成果を生んでいる場合、そちらに配信が寄ってしまって、後から追加した広告の配信量が出ないというのはよくあることです。そうなると、本当に後から追加した広告は良くないのか?という疑問は出ますよね。

そんな時、より精度高くテストできる本日ご紹介した機能を活用いただければと思います。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。