Google広告のカスタマーマッチと言えば、「メールアドレスや電話番号等の顧客情報を利用して、既存の顧客を狙って広告配信を行う機能!」と覚えている方も少なくないかと存じます。その為、「カスタマーマッチ=新規顧客の獲得で使う機能ではない」という印象があるかもしれません。しかしながら、本当にそうなのでしょうか。せっかくの機能ですので、新規顧客の獲得にも活用できたらいいのになんて考えたくもなりますよね。そこで今回は、新規顧客の獲得を狙った広告配信をする場合にカスタマーマッチのオーディエンスリストは作るべきかどうかについて手短に回答していきます。

回答:新規顧客獲得を狙う場合もカスタマーマッチのオーディエンスリストは作るべき

冒頭で述べました通り、カスタマーマッチは既存顧客を狙う為の機能だと認識している方も少なくないかもしれませんが、実は新規顧客を狙う場合にもカスタマーマッチは活用することができます。その為、新規顧客の獲得を想定した広告配信だからと言ってカスタマーマッチの準備を進めないなんてことにならぬよう、くれぐれもご注意ください。カスタマーマッチは、既存顧客を狙う場合も新規顧客を狙う場合も使うべき機能となります。

理由:カスタマーマッチのオーディエンスリストは機械学習の良質なシグナルになる

新規顧客の獲得を狙う場合もカスタマーマッチのオーディエンスリストを作るべき理由ですが、それはカスタマーマッチのオーディエンスリストが機械学習の良質なシグナルになるからです。例えば、既存顧客に関する情報が詰まったカスタマーマッチのオーディエンスリストをP-MAXのシグナルとして利用すれば、P-MAXの広告配信におけるターゲティング精度がより良いものになるのは容易に想像がつくかと存じます。機械学習全盛の時代では、オーディエンスリストは単なるターゲティングに使うだけでなく、機械学習のシグナルとして役立つ場面も多々あるということを覚えておくとよいです。

補足:カスタマーマッチのオーディエンスリストを除外設定で使用して費用対効果改善

昔から行われてきた基本的な広告運用テクニックになりますが、カスタマーマッチのオーディエンスリストをターゲティングの除外設定で使用することにより、新規顧客の獲得に対する費用対効果の改善に繋がる可能性があります。既存顧客へ無駄に広告がたくさん表示されてしまっていたような場合では、思った以上に費用対効果が改善するようなこともあるかもしれませんから、この方法を試していない場合は是非一度お試しください。

今回は以上です。カスタマーマッチは「新規顧客を狙った広告配信をする場合」も「既存顧客を狙った広告配信をする場合」もどちらでも活用することが可能です。メールアドレスや電話番号等の顧客情報をGoogleのシステムへアップロードするのは多少の手間がかかりますが、それ以上にメリットがあります。ですので、多少の手間は惜しまずに、広告成果の更なる改善の為にカスタマーマッチをしっかりと活用していきましょう!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。