Google広告にはカスタム列という便利な機能があるのですが、4月アップデートが入りました。

カスタム列とは特定のデータ内容を取り出して広告管理画面に表示することが出来る機能です。例えばコンバージョンが複数ある場合、カスタム列を使用して特定のコンバージョンのみを広告管理画面に表示させることが可能となります。カスタム列については過去の記事もありますのでご確認ください。

【google広告運用の時短術】新しい項目を作り業務の時短を図る

カスタム列で新たに行えるようになったこと

これまでのカスタム列では作成する際に利用することが出来るのは広告管理画面内の項目や指標だけでした。しかしアップデートにより新たにスプレットシート関数を使用することが出来るようになり、これまで以上に柔軟に作成することが出来るようになりました。

・スプレッドシート関数を含める。

・複数の期間で指標を計算して比較する。

・数式内の他のカスタム列を参照する。

・数式に指標以外の列(キャンペーン名、予算など)を追加する。

・「テキスト」、「True / False」、「日付」などの新しい列の形式を使用する。

・1 つの数式に複数のフィルタを適用する。

・コンバージョン用のカスタム変数でフィルタする。

内訳データを一度に表示することが出来るようになった

スプレットシート関数を使用することが出来るようになり、一つの項目に複数の指標を盛り込むことが出来るようになりました。例えばデバイス別のクリック数やデバイス別のクリック率の内訳など。これまでの仕様だと内訳データを見たい場合は分割するというひと手間が必要だったのですが、新機能を使うと分割データを項目として作成することができるので、すぐに確認することが出来るようになりました。

  • 広告管理画面の出力結果

しかしスプレットシート関数に関してはすべての関数を使用できるわけではないようです。例えば「モバイル別のクリック率」は%で表記でしたかったのですが、私の作成方法では特定の関数(TO_PERCENT)を使用することが出来ず長い表記になってしまいました。修正を待つもしくは代替の作成方法を模索したいと思います。

  • カスタム列の編集画面と使用する関数(モバイル別のクリック率)

関数

concat(“モバイル: “, to_text(Clicks.device(mobile) / Impr.device(mobile)), “パソコン: “, to_text(Clicks.device(desktop) / Impr.device(desktop)))

条件分岐を作成・表示できるようになった

スプレットシート関数を含めることが出来るようになり、if文のような条件分岐も作成・表示できるようになりました。例えばインプレッションシェアに損失(予算)がある場合、損失 により予算制限がかかっている旨を記載するなど。

  • 広告管理画面の出力結果

  • カスタム列の編集画面と使用する関数

関数

if(or(Search_Lost_IS_budget > 0, Display_Lost_IS_budget > 0), “インプレッションが予算によって制限されています”, “予算によるインプレッション シェアの損失は発生していません”)

カスタム列の項目を自動化ルールにも適応できるようになると嬉しい

カスタム列はデフォルトでは表示されていない項目を作成しておくことで日々のチェック時間を短縮することが可能になります。うまく利用して快適な運用を実現しましょう。まだ使い切れていないので色々使用してみて何がね出来るのかを試してみたいと思います。個人的にはカスタム列で作成できた項目・指標を自動化ルールで使用できるようになると運用を大幅に効率化出来て嬉しいです。アップデートを期待しています!

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Hiroshi Shimada

リクルートにて求人広告制作のディレクター、Googleにてアカウントマネージャーをそれぞれ経験。その後、健康コーポレーション(現RIZAP)にて、WEB施策のデータ分析を行う部署を統括。直近10年はWEBマーケティングに専念しているが、広告領域の業務で言えば22年の経験。オンライン・オフラインどちらの戦略立案・実施・分析においても、知識・経験が圧倒的に豊富なマーケター。