広告運用を始めたばかりの方にとって最初の大きな壁となるのがコンバージョンの設定。マニュアル通りに設定したつもりでもなぜかコンバージョンが計測されないということはよくあることです。私のこれまでの運用経験上、コンバージョンが計測されない要因のほとんどは単純な設定ミスとなります。そこで今回はコンバージョンが計測されない時に確認すべきポイントについてお話ししたいと思います。
なお今回はウェブページに対してGTM(Google Tag Manager)を使用した場合を想定しております。
コンバージョンが計測されない要因を特定する
計測されない際に確認するポイントを明記いたします。なおここではタグ設定自体は既に終えているが、コンバージョンが計測されないケースを想定して明記しております。
Check①GTMタグは該当サイトに設置されているのか
該当サイト・ページにGTMタグが貼られているのかどうかを確認してみましょう。GTMは基本的に該当サイトの全ページに設置するのですが、広告用として新しく作成したページではタグが設置されていなかったというケースは多々あります。
タグが張られているかを確認するのに役に立つのがタグアシスタントというツールです。Chromeの拡張機能から使用出来るツールであり、サイトに貼られているタグを確認することが出来る便利なツールです。適切に張られているかを確認してみましょう。
Tag Assistant Legacy (by Google)
Check②タグは適切に埋め込まれているのか
GTMにて広告媒体で使用するタグが問題なく設定されているのかを確認してください。コンバージョンタグはサンクスページに設定されているかをご確認ください。なおYahoo!広告のコンバージョンタグは検索広告、ディスプレイ広告それぞれ設定する必要がありますのでご注意ください。
Google広告
・コンバージョンタグ
・コンバージョンリンカー
Yahoo!広告
・コンバージョンタグ(検索広告、ディスプレイ広告でそれぞれ設定されているのか)
・サイトジェネラルタグ/コンバージョン測定補完機能タグ
Check③トリガーは適切に発火しているのか
GTMではコンバージョンの計測条件をトリガーで設定します。コンバージョントリガーが適切に設定されているかを確認するために実際にコンバージョンしてみましょう。GTMには「プレビュー」機能が付いておりトリガーが発火したのかを確認することが出来ます。発火されていない場合はトリガーの設定に問題がある可能性があります。なおトリガーが適切に設定されていないためにコンバージョンが計測されないケースは多いです。
Tags Fired:タグが発火している
Tags Not Fired:タグが発火していない
なおプレビュー機能については記事もありますのでご確認ください。
https://engun.co.jp/start-tag-assistant/
Check④Yahoo!広告の場合は発火順が適切に設定されているのか
Yahoo!広告ではタグの読み込む順番に誤りがあると広告管理画面上でコンバージョンが正しく反映されません。上記のGTMのプレビュー機能ではタグは読み込まれる(発火している)ので問題ないように見えても、広告管理画面上では読み込み順に誤りがあるため計測されないというケースがあります。GTMの管理画面でコンバージョンタグよりも前にサイトジェネラルタグが発火する設定になっているか確認してみましょう。
Check⑤GTMで公開設定はおこなっているのか
忘れがちなのはGTMで設定した内容を公開することです。プレビュー機能で確認できていたから問題ないと考えて公開することを忘れてしまうケースがあります。プレビュー機能は本番環境に反映させる前に問題なく反映されるのかを確認するためのツールで公開しなければ本番環境には反映されません。GTMのワークスペースに作成したタグが残っている場合は公開されていないということなのでご注意ください。
Check⑥コンバージョンID・ラベルは一致しているか
広告管理画面のID・ラベルを貼り間違えてる事も考えられます。コピペではなく手打ちで入力してしまうと間違えるケースがあります。GTMと広告管理画面それぞれのID・ラベルが一致しているか確認してみましょう。
Check⑦広告管理画面のコンバージョンはカウントされる設定なのか
Google広告、Yahoo!広告(現在はディスプレイのみ)ではキャンペーン別に個別のコンバージョンを設定することが可能です。キャンペーンに目的としているコンバージョンが含まれているかを確認してみましょう。キャンペーン設定から確認することが出来て、Google広告では「目標」、Yahoo!広告では「最適化に使用するコンバージョン」という項目を確認してみてください。
Check⑧時間をおいて確認しているか
測定結果が反映されるまでに時間が掛かるケースもあります。コンバージョンテスト直後では反映されていない可能性もあるため時間をおいて確認してみましょう。
Yahoo!広告:コンバージョン測定タグのデータ反映までの期間
計測の仕組みを理解することが原因を特定する近道
今回一般的に考えられる要因をpick upしてみました。トリガーの設定方法によってはチェックポイントは他にもありますが、ケースとしてはそこまで多くはないと考えておりますので今回は含めておりません。
なお確認するポイントを一つ一つ確認するというよりは、計測の仕組み・流れを理解した上でどこに問題があるのか当たりをつけながら確認したほうが効率的です。
- GTM上の設定では何を行ったのか
- 広告管理画面上では何を行ったのか
- 設定する流れの中で抜け漏れや設定ミスはなかったか
仕組みを理解してコンバージョンを計測できるようにしましょう!
Hiroshi Shimada
最新記事 by Hiroshi Shimada (全て見る)
- 【広告運用】フィルタ機能を利用してニーズの変化を確認する方法 - 2024-10-06
- 【広告運用/活用事例有り】分割機能を使用して要因特定と改善を実施 - 2024-09-23
- 【業務効率化】スプレットシートからルッカ―スタジオを作る方法 - 2024-09-08