運用型広告を運用する際、コンバージョンとそれに対する目標CPAを決定して広告運用準備・開始するのが一般的です。コンバージョンとしては注文・問合せ数・電話回数・来店数等を定義し、目標CPAとしてはそれらコンバージョンを1件獲得することに対して10,000円等と決定しますよね。

目の前のCPA目標達成だけ意識することによる弊害

コンバージョンとCPA目標を決定することは非常に重要です。それが関係者全員の判断軸になることで、数字という共通言語で良し悪しを認識して、生産的な議論が出来るようになるからです。もちろん、生産的な議論が出来れば、それによってビジネス成果拡大に繋がるということは言うまでもありません。

ただし、広告運用者がCPA目標ばかりに意識を集中させていると思わぬ落とし穴に落ちてしまいます。それが、「コンバージョンが増えていかない」という落とし穴です。CPA目標の数値が厳しければ厳しいほど、より高確度の見込客だけに広告配信しなければいけません。その為、CPA目標が厳しい状況下では、広告運用者は広告配信を抑制するような調整を入れます。また、広告機能の自動入札を活用している場合は、システム的にも同じような挙動(広告配信を抑制する挙動)をしてしまいます。人であっても、システムであっても、CPA目標が厳しいなら、その分だけ相当に絞り込まれた広告配信だけをするよう動くのは当然と言えば当然ですよね。

コンバージョンを増やしていかなければビジネスは拡大しない

CPA目標が厳しい故に広告配信を抑制すれば、CPA目標は達成出来るかもしれません。しかし、広告配信が抑制されている以上、コンバージョンは増えていきません。例えば「CPA目標が10,000円だった時にコンバージョンは100件だったが、CPA目標を5,000円にしたらコンバージョンは20件だった」というようなイメージです。

コンバージョン増加を狙った方がビジネスは楽であることが多い

あまりにも常識から外れた緩いCPA目標であったり、広告主様のマーケティングご予算を考慮していない緩いCPA目標は、もちろんNGです。ですが、基本的な考え方としては、ビジネスはコンバージョンを増やしていった方が実は楽に拡大していけます。コンバージョンが多ければ、そのお客様・見込み客に対してアップセルやクロスセルのセールスしやすくなるからです。

少ないお客様・見込み客に対してセールスをするとなるとセールスの成約率をかなり高めないといけませんが、お客様・見込み客が多ければ成約率が低くてもそれなりの売上は作れますよね。例えば、100件のアップセルを獲得したい場合に、お客様・見込み客が100人しかいない場合と1,000人いる場合とでは、達成度が大きく変わってくるのは容易に想像がつくかと思います。

ビジネスは単発の売上を狙うよりも中長期でビジネス拡大していくかを考えることが多いですよね。厳しいCPA目標は中長期でのビジネス拡大を阻害する要因になり、すぐにアプローチできるお客様・見込み客が少なくなって中長期的なビジネス縮小にすらなりえます。CPAばかり意識する広告運用者の方も多いですが、中長期のビジネス拡大を考慮した議論を出来る広告運用者の方に適切なCPA目標をもとにした広告戦略を実施してもらうのが良いですね!