月並みですが、一年の振り返りと来年のトレンド予測をしていきたいと思います。
個人の主観たっぷりです。

2023年のトレンドとして感じたこと

2023年も色々な動きがありました。
その中でも特に個人的に印象に残っていること・感じたことが以下の3つです。

1)GAのユニバーサルアナリティクスの終了

これが一番業界的にもインパクトの大きかったトピックスかなと思います。
これによってGA4が一気に主流になりましたが、ユニバーサルアナリティクスとのコンバージョン定義の違いやそれに対する捉え方などはどの広告主様でも議論になった気がします。

2)TikTokをはじめとする縦型ショート動画の増加

TikTokを筆頭にYoutubeショートなど、縦型ショート動画の話題が増えたように思います。
Google広告でもファインド→デマンドジェネレーションキャンペーンにアップグレードされる際にYoutubeショートが広告枠として追加されました。
他にも、LINE広告にLINE VOOMが広告枠として登場するなど、縦型ショート動画のサービスが増えてきた印象です。

3)Google広告 類似オーディエンスの終了/最適化されたターゲティング等の台頭

これはかなり広告配信にインパクトが大きかった気がします。類似オーディエンスを活用したディスプレイ配信に頼っていた広告主様もあり、一時的に配信やCVが鈍化するなど影響の大きい内容でした。
ただ、その分「最適化されたターゲティング」機能が配信を補完してくれた印象はあります。
MetaのAdvantage+オーディエンスやGoogle広告の最適化されたターゲティングのように、媒体が自動で最適なオーディエンスを探してくれる機能が台頭してきた印象は大きく、CV獲得にも大きく貢献した印象です。 ただし、指定したユーザー属性以外にも広告が出てしまうため、利用には注意が必要です。

他にも、

  • Google広告のP-MAX機能のアップデート
  • Yahooレスポンシブ検索広告の機能アップデート
  • Pinterest広告の出稿増加

なども印象に残りました。

2024年に注目したいポイント

それでは、2024年に注目していきたいポイントも書かせていただきます。

1)Yahoo検索連動型ショッピング広告(SSA)の登場

早速、年明け1月10日からの順次リリースが予定されていますが、Yahoo広告にもいよいよショッピング広告が登場します。
Google広告でもショッピング広告が登場した当初から、CPCが安く画像で商品を訴求できることもありすぐに効果が出るケースが多く、一気にEC業界の主力プロダクトになった記憶があります。これにより一気にEC業界の広告主様からYahoo広告への出稿需要が増えるのではないかと予測されます。
ただし、現時点の公表情報では利用可能な契約形態に制限があったり、LINE MerchantSystemとの商品データ連携が必要であったりと参入ハードルがやや高めではあるため、希望される広告主様は早めの準備をされるのがよいと考えます。

2)コンバージョンAPI・拡張コンバージョンの対応需要増加

延期されていたGoogle Chromeのサードパーティクッキーの廃止が2024年7月から段階的に進む予定です。これによりコンバージョン計測に大きな影響が予測されます。
すでにAppleのSafariではクッキーが全面廃止されているため、iphone経由のCV計測ができなくなり広告評価が難しくなった経緯がありますが、GoogleChromeでもそれが起こると、その影響は大きいと予測されます。
クッキーに変わる計測手法として拡張コンバージョンやコンバージョンAPIが用意されていますが、これらの導入需要がかなり高まると想定されます。 これらの導入には技術的なハードルが高く、なかなか導入に踏み切れない広告主様も多いかと思いますが、2024年上半期中には導入できるようにしていく必要があります。
我々広告支援会社の立場からすると、この支援を出来るかどうかで広告主様からの評価は大きく変わるように思います。
個人的には、2023年のGAのユニバーサルアナリティクスの終了のように、2024年の最大トピックスになるのではと考えております。

3)クリエイター動画の需要増加

2023年の振り返りで縦型ショート動画の増加をピックアップしましたが、2024年はその動きがさらに加速するのではないかと予測しています。
縦型ショート動画は広告色が強いとすぐにスキップされてしまう傾向が強いため、一般投稿のコンテンツ同様にコンテンツとして楽しめる動画であるかどうかが重要です。 縦型ショート動画に限らず、動画広告全般に共通することではありますが、特にショート動画はその傾向が強いです。
そのため、ユーザーが楽しめるような動画コンテンツを作れるかどうかが重要ですが、それが得意な動画クリエイターの価値はますます高まるのではないかと予測されます。
弊社でもクリエイター動画制作のディレクション(制作会社へのディレクション)を行っておりますが、ニーズは高まりそうだと感じております。

以上、個人の主観交じりで2023年のトレンド振り返りと2024年の注目ポイントをまとめました。
今後も業界のトレンドを抑えながら最適な支援体制を築いていきたいと思います。

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Kyotaro Yamaoka

横浜国立大学工学部卒。2児の父。重工業系エンジニアを経て、2015年にWebマーケティング業界に参入。電通アイソバーや博報堂DYデジタル、インティメートマージャーなどとの協業経験を経て、ベンチャー企業のリーダー運用者として多様な業種の広告主を支援。2021年に援軍入社。データ分析に強みを持つ理系ディレクター。