Yahoo!のレスポンシブ検索広告は、Google広告のレスポンシブ検索広告と比べて、広告の有効性の指標がないため、どこを改善すべきか、どう改善すべきかが分かりにくい感じがありますよね。

以前にもYahoo!のレスポンシブ検索広告の改善方法については記事を書いていますが、この時はまだ広告の編集ができませんでした。ですが、現在は機能がアップデートされて広告の編集が可能となっていて、改善がしやすい状況になっています。

本日はもう少し具体的な方法について書きたいと思います。

よろしければ以前の記事もご覧ください。

【Yahoo!広告】Yahoo!のレスポンシブ検索広告ってどうやって改善するの?

具体的な改善の手順

では早速、改善の手順を見ていきましょう。

アセットレポートを見る

まず、「レスポンシブ検索広告アセットレポート」を見てみましょう。このレポートで設定している広告のアセットごとのインプレッション数と掲載評価が分かります。

以下は管理画面から見た場合のキャプチャですが、パフォーマンスレポートの作成画面から「レポートの種類」で「レスポンシブ検索広告アセットレポート」を選択して作成して見るのが良いでしょう。

アセットレポート

掲載評価とは

掲載評価とは、該当のアセットを含む広告の中で同じアセットタイプ同士を相対的に評価した指標です。

評価は以下の種類があります。

掲載評価 説明
最良 同じアセットタイプの中で掲載結果が特に良く、最も高い評価です。
良好 同じアセットタイプの他のアセットと比較して掲載結果が良い場合に表示される評価です。
同じアセットタイプの中で掲載結果が特に低い場合に表示される評価です。
学習中 該当のアセットを含む広告の約30日間のインプレッション数は2,000程度以上であるものの、そのアセットに対して十分なインプレッションが発生していないなど、評価に必要な情報を収集している場合に表示されます。
保留 該当のアセットを含む広告の約30日間のインプレッション数が2,000未満など、評価ができない場合に表示されます。
未評価 配信不可などで、アセットの評価を表示できません。

評価が低のアセットを優先的に改善する

まずは各アセットの中で「低」となっているものを優先的に変更対象とします。

その次に、評価が「学習中」、「保留」となっているものを見てみましょう。学習中は追加して間もない場合は対象としなくて良いですが、長きに渡って学習中となっているものは変更対象として問題ないです。保留も同様です。

インプレッション数が少ないアセットを変更する

学習中、保留となっているものは大抵インプレッションが少ないですが、それらを変更した上でさらに広告の掲載結果を改善するには、良好となっているものの中でインプレッション数が少ないものから変更対象としましょう。差し替えることでよりインプレッション数を増やすことができる可能性があります。

タイトルの差し替えを優先する

低評価の説明文は変えるべきですが、説明文に低がない場合は、タイトルの見直しを優先しましょう。
やはりユーザーが最初に目にするのはタイトルです。タイトルを差し替えるほうが数値的なインパクトが大きいです。

どう差し替えれば良いのか

変更対象となるアセットがわかったところで、具体的にどういった内容に変更するかですが、キーワード、検索クエリから変更内容を検討します。

  • コンバージョン獲得があり、品質インデックスが低いキーワード
  • インプレッション損失率(掲載順位)が高いキーワード
  • コンバージョン獲得があり頻出する検索クエリ

キーワードレポートを作成して、コンバージョン数上位のキーワードをなるべくタイトルに盛り込みましょう。品質インデックスが低いキーワードは広告文と関連性を高めることで改善できる可能性があります。

また、インプレッション損失率(掲載順位)が高いキーワードは、 広告の品質を高めることでインプレッション拡大の見込みがあります。タイトルに盛り込んであげることで広告との関連性を高めることができます。

インプレッション損失率(掲載順位)は管理画面で見ると、インプレッション損失率(ランク)と表現されていますが、同じ指標です。

インプレッションシェア損失率(ランク)

また、コンバージョン獲得があり頻出する検索クエリは検索クエリレポートを見て、訴求できていないものがあればピックアップしましょう。

なお、コンバージョン獲得があって、インプレッション数もあるクエリは、併せてキーワードとして追加したほうが良いでしょう。

拡張テキストの停止も検討

まだ拡張テキストを並行して配信している方も多いと思います。

もしパフォーマンスがレスポンシブ検索広告よりも良いのであれば無理に止める必要はないですが、レスポンシブ検索広告のほうが成果が良かったり、配信が寄っている場合は拡張テキストの停止を検討しましょう。停止することでレスポンシブ検索広告にインプレッションが集中して、アセットの評価に十分なインプレッションが貯まる可能性があります。

変更したらアセットレポートで確認

アセットを変更したら、一定期間をおいてまたアセットレポートを確認しましょう。おそらく上記の手順でアセットを変えることでインプレッションが増えていると思います。

ただし、一度評価が良くなったとしても、他アセットとの相対評価なので、状況はまた変わる場合があります。また時期によってもユーザーが検索する語句は変わったりしますので、定期的に見直す必要があります。

  1. アセットレポートをチェック
  2. 効果の低いアセットを差し替える

これらを定期的に繰り返すことが重要です。

広告の有効性の指標はいつ反映?

予定では今年の後半に広告の有効性の指標が反映される予定にはなっています。

ただ、これは遅れる可能性もありますので、有効性の反映を待たずに改善を進めましょう。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。