Google広告の運用をしていると、一度は見たことがある「品質スコア」。

品質スコアは、広告やキーワード、ランディングページの品質を表す指標で、1~10の値でキーワードレベルで見ることができるものです。

時にこの品質スコアに振り回されてしまうケースや勘違いが起きがちです。本日はそんな品質スコアに関して書きたいと思います。

品質スコアとは

Googleヘルプからの引用になりますが、品質スコアとは以下になります。

品質スコアは、広告やキーワード、ランディング ページの品質を表す指標です。品質スコアが高くなるほど、入札単価を低くおさえつつ、広告掲載順位を上げることができます。

品質スコアは重要KPIではない

よくやりがちなこととして、「品質スコアを上げること」を目的として対策を打つというのがありますが、広告主が求めているのは品質スコアを上げることでしょうか?違いますよね。自社製品を知ってもらうことだったり、購入してもらうことだったりが目的のはずです。

品質スコアを上げることを目的にする必要は全くなく、単純にユーザーが求めていること(検索語句)に対して、答えを適切に返す(広告、ランディングページ)ということをやればよいのです。

その結果は、おのずと品質スコアに返ってくるでしょう。

品質スコアが低いからと言って悪ではない

ビジネスを拡大してく過程でさまざまなキーワードを購入していくと思いますが、中にもどうしても関連性が低いものも出てくると思います。そのため、品質スコアの低いキーワードというのもアカウント内にそれなりに出てくるはずです。しかしながら、それは広告主や運用者が試行錯誤しながら運用しているという結果でもあるので、誤解を恐れずに言うなら、ある意味健全な状況です。高いスコアだけで構成されたアカウントというのは私の経験則的にも、かなり稀なはずです(指名系キーワードだけに絞っているなどという場合は除いて)。

中には表示回数が少ないことが要因で低くなっている場合もありますので、スコアの高い低いで一喜一憂する必要はありません。

以下、Googleヘルプより引用。

掲載結果の履歴は、品質スコアに影響する場合があります。キーワードのクリック数や表示回数が少ない場合、品質スコアは他の要素を使用して算出されます。
キーワードで獲得している表示回数を確認しましょう。10,000 回を下回っている場合は、品質スコアが低くなる可能性があります。

アカウント構造を変えても品質スコアには影響しない

もし代理店から品質スコアを上げることを目的としてアカウント構造の変更を提案された場合、それは間違いです。
アカウント構造の変更自体は、品質スコアに影響しません。そもそも、前述の通り、品質スコアを改善することを目的とした施策は必要ありません。

以下、Googleヘルプより引用。

ユーザーにとっての利便性に影響しない要素は、品質評価にも品質スコアにも影響しません。アカウントは管理しやすいよう自由に構成しましょう。キャンペーン名や広告グループ数は、必要に応じて変更しても問題ありません。広告グループ単位、キャンペーン単位、アカウント単位の「品質スコア」は存在しません。また、既存のキーワードを新しい広告グループやキャンペーンに移しても、広告文やランディング ページを変更していなければ、品質には影響しません。ただし、別の広告文を使った広告グループにキーワードを移動した場合は、ユーザーにとっての利便性にも変化が生じるため、広告品質の期待値、ひいては品質スコアも変わる可能性があります。

まとめ

品質スコアは、広告やキーワードの状態を知らせるもので、ある意味ではアカウントの状態を知るにはわかりやすい指標ではありますが、品質スコアを改善するためにGoogle広告を実施しているわけではないはずです。あまりスコアの高い低いで振り回されず、本来のKPI達成に向けた取り組みをしましょう。「ユーザーが求めているものに適切に答える」ということをやれば、おのずと成果は上がっていくはずです。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。