AIが発達して、広告運用は数年前と比べて自動がかなり進んでいます。

数年前にも「もうすぐ広告運用って仕事はなくなるんじゃない?」って言われたりしたものですが、
現時点でもまだなくなっていません。

広告運用が完全に自動化にならない理由は何なんでしょうか?

本日はその代表的な3つの理由をお話ししたいと思います。

クリエイティブが自動化されていないから

入札機能やターゲティングの自動化の精度が高まっていて、そこは人の手を介すよりもシステムに任せたほうが成果が出やすくなっています。

しかしながら、クリエイティブはやはりまだ人が考える必要があります。

新しいキャンペーンの告知だったり、サービスの仕様変更などは人の手で反映するしかありません。

過去の実績からシステムが良いと思うテキスト案を提案してたり、自動設定してくれる機能は出てきており、ある程度クリエイティブの自動化も進みつつあるもののまだ完全に自動化には至っていません。

どんなクリエイティブがユーザーに刺さるのか、新しい訴求表現はないか?そういったことについては、やはりまだまだ人が考える必要がある領域です。

入札やターゲティングが自動化されていく中、クリエイティブは以前よりもむしろ重要性が上がっており、運用者はよりクリエイティブについて考えていく必要があります。

突発的にインプレッションが増える場合があるから

TV番組で紹介されたり、またはネガティブなニュースに関連して突発的に検索数や、ディスプレイ広告の表示回数が増える場合があります。

購入していない検索語句でも部分一致で反応することはあり、全くノーマークの検索語句で急にインプレッションが増えて、成果が悪化するケースがあります。

例えば、ネガティブなニュースで関連語句で検索数が急増した場合、自動入札を使っているとこれはユーザーのニーズが高まっていると誤認して、入札を強化してしまう場合があります。そういったものは現状やはり人がチェックするしかありませんので、定期的に検索語句(クエリ)をチェックする必要があります。

同様にネガティブなニュースによってディスプレイ広告の露出が急増した場合には該当のニュース面を除外プレースメントを設定するなどの対処が必要となり、それは人が判断するしか現状はありません。

競合の状況を踏まえて調整が必要だから

広告は自社だけが出しているわけではありません。同様のサービスを展開している競合も出向しています。他社が急に強化してきたり、セールを打ち出したり、新製品を出して来たりといった動向を踏まえて、入札の強化や予算の変更など考え直さないといけません。

競合がものすごく強化してきたのに、こちらがそれに気づかずそのままにしているとシェアをどんどん奪われてしまうかもしれません。人がその時々の状況をチェックしてその都度、入札を強化したり設定を見直していく必要があります。

とはいえ、もっと自動化はより進んでいく

今回、広告運用が完全自動化とならない代表的な3つの理由をお伝えしました。

もちろんこれ以外の理由もあると思いますが、現時点ではまだ運用者が必要な状況には変わりません。

しかしながら、自動化はこれからも進んでいくことは間違いなく、単純な広告運用代理だけを提供することの価値も下がっていくでしょう。

われわれ含め、代理店はこれまで時間がかかっていたところが自動化される分、他のことに時間を使っていく必要があります。

デジタルマーケティング業界では、広告運用だけではない、課題を解決するための戦略まで考えられる人材のニーズが強まっています。

弊社でも「デジタルマーケティング業界のなんでも屋」となり、広告運用以外の領域も対応し、お客様の課題解決に貢献していきたいと考えています。

よろしければ、弊社役員ポールの以下記事もご覧ください。

【マーケの未来】広告運用者は3年で絶滅。強者の戦略でAIとの戦いに生き残れ。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。