Google広告の中でも最も利用の多い広告メニューは検索連動型広告かと思います。ターゲティングとして指定したキーワードを検索した確度の高いユーザーだけを狙って広告配信できる広告メニューであり、Google広告の広告メニューの中でもとりわけ費用対効果が高い広告メニューだからです。そんなGoogle広告の検索連動型広告のターゲティングとして使用するキーワードですが、どのようにしてキーワードを決めていけばいいのでしょうか?今回は、その手順について手短に内容をまとめます。

1.広告配信の目的や商品・サービスの特性を理解する

広告配信する目的や商品・サービスの特性を理解することから始めます。具体的には、「コンバージョン獲得なのか、ブランディングなのか等」の広告配信目的を明確にし、「商品・サービスがどのようなもので、どのような人にとって役立つものなのか等」の特性を理解するイメージです。それらを紙に書き出して、視覚的にも内容が整理されるようにまとめていくと良いでしょう。

2.キーワードを洗い出す

広告配信する目的や商品・サービスの特性を理解したら、その情報を基に「見込客が検索すると思われるキーワード」を洗い出していきます。この際、キーワードを探す為のツールを利用するのがお勧めです。自分の頭の中にあるキーワードだけを検索連動型広告のターゲティングに使用してしまう人もいますが、それはNGです。ツールを使うことで「自分の頭の中という狭い範囲を超えて狙い目となるキーワードを見つけられる」わけですから、しっかりとツールを使うようにしましょう。なお、その手のツールとしましては、Google広告の管理画面上で使えるキーワードプランナーが検索連動型広告入門者にはお勧めで、その他のツールとしてはAhrefsやSEMrushといったSEO関連のツールも便利です。

なお、どのようなキーワードを検索連動型広告のターゲティングとして設定するかは、広告配信の目的・競合状況・ターゲット層等によって異なります。ただし、一般的には以下のようなキーワードを狙った検索連動型広告の広告配信から始めるのが一般的なのかなとは思います。(もちろん、予算規模によってどこまで多くのキーワードを検索連動型広告のターゲティングに設定するかは異なりますのでご注意下さい。予算規模が多くなるのに伴ってキーワード数も多くなるのが一般的です。)

キーワード例1:ブランド名や商品名

自社の社名・ブランド名・商品名をキーワードにすることで、自社に興味を持っているであろう確度の高い見込客へ広告配信できます。この見込客は絶対に取りこぼしたくないのが普通かと思いますので、検索連動型広告ではこの手のキーワードは必ずターゲティングとして設定しておきましょう。この手のキーワードを検索するような見込客が競合サイトを含む他サイトへ流れていってしまっては泣くに泣けませんよね。

キーワード例2:商品に関連するキーワード

商品・サービスに関連するキーワードの設定は、基本中の基本かと思います。例えば、ダイエット飲料を通販しているのであれば、キーワード「ダイエット飲料」「ダイエットドリンク」等が商品に関連するキーワードです。このような商品・サービスが何なのかと示すキーワードの設定は基本になりますので、変化球的なキーワードに挑戦する前にまずこのような基本となるキーワードで広告成果を出せるようにしましょう。

キーワード例3:商品に関するキーワードに地域名・駅名を含める

地域名や駅名をキーワードに含めることで、特定のエリアに対して興味関心のある見込客へ効果的に広告配信することが可能になります。特に、美容室やマッサージ店等の地域に密着したビジネスを営んでいる場合、地域名や駅名に関するキーワードは非常に有効なものとなるでしょう。

3.マッチタイプは許容可能なリスクに合わせて変える

キーワードを検索連動型広告のターゲティングに設定する際、マッチタイプは「ハイリスク・ハイリターンを希望するなら部分一致を多めにする」「ローリスク・ローリターンを希望するなら完全一致とフレーズ一致を多めにする」ようにしましょう。事業拡大を考えるとハイリターンを狙えるような方法にいつかは挑戦しなければいけませんが、そのタイミングは慎重に見極めていきましょう。

4.モニタリングと改善

広告を出稿したら、キーワードごとの成果をモニタリングし、必要に応じて広告最適化を行っていきます。入札単価調整、日予算調整、広告文修正等です。なお、「永遠に成果の良いキーワードと広告文の組み合わせ」なんて存在しないということは覚えておきましょう。見込客が検索するキーワードのパターンは時代と共に変化していっていますし、反応の良い広告文も時代と共に変化していっているからです。継続的なモニタリングと定期的な広告最適化が安定的なより良い広告成果に繋がります。

今回は以上です。Google広告の検索連動型広告は費用対効果の高い広告メニューですが、とんちんかんなキーワードをターゲティングとして設定してしまっていてはそのような費用対効果の高さを実感することはできないでしょう。キーワード選定の基礎をしっかりと理解して、成果に繋がるキーワードを検索連動型広告のターゲティングに設定していきましょう!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。