Google広告で大きな成果を得ようとしたら、ディスプレイ広告の活用は避けて通れません。もちろん、検索連動型広告でも一定数の成果は得られますし、その成果は比較的簡単に得ることができますが、検索連動型広告は「見込客の検索数が広告表示回数の上限=成果獲得数の可能性の限界」であり「限界値が低いところにある」と言わざるを得えないからです。ディスプレイ広告であれば広告表示回数が見込客の検索数に依存することはなく、基本的には「見込客がインターネットにいれば、広告主から見込客に接触していく(※Google広告のディスプレイ広告では、インターネットユーザーの90%以上に接触することが可能と言われています。)」ことが可能になります。
そんなGoogle広告のディスプレイ広告ですが、最近流行りの自動入札機能の中でも最も人気のありそうな「目標コンバージョン単価入札」を設定して初めてのディスプレイ広告を実施した場合、広告の表示回数がほぼ無い状態になってしまうことが多々あります。弊社でもその問題に関して実際にお問い合わせを頂くことが少なくありませんので、今回はその問題の発生理由と解決法を簡潔にまとめて解説しようと思います。
事象:初めてのディスプレイ広告で目標コンバージョン単価入札を設定したが広告の表示回数がほぼ無い
改めてですが、今回の記事で解決したい事象は「初めてディスプレイ広告を入稿して、その際に目標コンバージョン単価入札を設定したものの、広告の表示回数が0~数100回/日程度でほぼ表示が無い」ことです。初めてのディスプレイ広告を入稿した直後のみ数時間~3日程度は広告表示回数が十分多かったのに、その後は一気に広告の表示回数が0~数100回/日程度まで減少し、その状態が継続している場合も含みます。これのトラブルシュートを行う為、原因を理解して、原因を潰す対処をしていきましょう。
原因:ディスプレイ広告で獲得したコンバージョンに関するデータが無い為、上手く自動入札機能が動いていない
初めてのディスプレイ広告では、当然ながら「ディスプレイ広告で獲得したコンバージョンに関するデータが無い」状態での広告配信開始になります。参照するコンバージョンデータが無いのに「設定した目標コンバージョン単価に合わせて高い精度で入札に強弱をつける」なんてことはできませんから、結果として「上手く入札しようがないから、保守的に広告配信を行う(=極端に抑制された広告配信となる)」ということになります。だから広告の表示回数が極端に少なくなるわけです。
なお、目標コンバージョン単価入札を上手に活用する為には、ディスプレイ広告だけでコンバージョン実績を増やすことが大事です。具体的な数値を述べるのであれば、最低でも28日間(=4週間)で25件以上のコンバージョン実績をディスプレイ広告だけで作るべきですし、推奨は28日間で100~200件以上のコンバージョン実績をディスプレイ広告だけで作ることとなります。
対処:入札方式を変えて、まずは表示回数・クリック数を得て、CPAだけに拘らずコンバージョンの実績を作る
目標コンバージョン単価入札を使っていて広告の表示回数が極端に少ない状態なのであれば、入札方式を別のものに変えるのが良いでしょう。目標コンバージョン単価の目標値を一気に大きく緩めたりすることで広告表示回数が伸びることもなくはないですが、ほとんどの場合はそれでもなかなか広告表示回数は伸びてこないからです。その上、稀に広告表示回数が伸びたかと思ったら、あまりに大きく目標値を緩めた為に平均クリック単価が尋常じゃなく高騰してしまうこともあるかもしれないからです。
では、目標コンバージョン単価入札から入札方式を変えるとしたら、どの入札方式が良いのか。おすすめは「コンバージョン数最大化入札」か「拡張クリック単価入札」となります。「設定した日予算をしっかり使いながら、獲得できるコンバージョン数を最大化するよう自動で入札する」のがコンバージョン数最大化入札で、「日予算をどれくらい使えるかは考えず、1ヶ月単位で見た際に”設定したクリック単価”に落ち着くようクリック単価とコンバージョン数最大化の観点を踏まえて半自動で入札する」のが拡張クリック単価入札です。多少のリスクを背負ってもしっかりと広告表示回数・クリック数を得てコンバージョン実績を積みたいなら「コンバージョン数最大化入札」を使い、それよりは保守的にCPA重視したいのであれば「拡張クリック単価入札」を使うのが良いでしょう。
今回は以上です。自動入札機能の利用が一般的になり、新規キャンペーンでも「最初から自動入札機能を使う」ようになりました。そのような情報がインターネット上のブログや情報サイトでもよく書かれています。が、一言で自動入札機能と言っても、その種類は複数ありますし、それぞれがどう動作するのかということも異なります。きちんと自動入札機能に関する理解を深めて、どういう状況でどの自動入札機能を使うのか把握していきましょう!機械学習を活用して「狙いに合わせた最適な入札」をする自動入札機能は間違いなく協力な武器になりますからね!
Akira Kodaka
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