Google広告の広告運用を行っている広告主に人気の入札戦略に「目標コンバージョン単価」があります。設定したコンバージョン単価になるよう自動入札を行う入札戦略であり、許容するCPAの範囲内でコンバージョン数を最大化したいと考える多くの広告主に役立つ機能となっています。そんな入札戦略「目標コンバージョン単価」では「詳細設定」で「入札単価の上限・下限」を手動で設定することもできます。しかしながら、「入札単価に制限を設けることは自動入札による最適な入札を妨げるのではないか」と心配になる広告運用者の方もいらっしゃるかと存じます。そこで今回は、入札戦略「目標コンバージョン単価」を使用している際に入札単価の上限・下限は設定しない方がよいかという疑問に対して手短に回答していきます。
結論:基本的には入札単価の上限・下限は設定しない方がよい
入札戦略「目標コンバージョン単価」を使用して自動入札を行うなら、シンプルに「目標とするコンバージョン単価を設定するだけ」で入札戦略「目標コンバージョン単価」を使用するのが良いでしょう。その上で、適切な期間(大抵の場合は1週間~4週間程度)を様子見して微調整を加えるということを繰り返していくこととなります。余計なことはせずに必要最低限の調整を行うだけでよく、あとは腰を据えて自動化機能に入札を任せる形です。
理由:自動入札機能による最適な入札を妨げる可能性があるから
入札戦略「目標コンバージョン単価」の「入札単価の上限・下限」は設定しない方がよい理由ですが、やはり「入札単価に制限を設けることが自動入札による最適な入札を妨げる可能性があるから」です。入札単価に上限が設定されていれば「確度の高い見込客に対して十分な入札を行えない可能性」がありますし、入札単価に下限が設定されていれば「確度の低い見込客に対して無駄な入札を行う可能性」があります。そうなれば「制限を設けなかった場合と比較して成果が悪くなる」という可能性が高まってしまっても不思議ではないでしょう。
補足:例外として入札単価の上限・下限を設定するなら慎重な検討を行う
先に述べました通り、入札戦略「目標コンバージョン単価」を使用している場合、基本的には入札単価の上限・下限を設定しない方がよいです。しかしながら、例外もあることでしょう。例えば、「目標とするコンバージョン単価の設定よりもCPAがかなり高騰しているので入札単価を抑制したい!」なんて時は入札単価の上限を設定したくなるでしょうし、「目標とするコンバージョン単価の設定通りのCPAは達成したいが、それに加えてインプレッションは100%にしたい!」なんて時は入札単価の下限を設定したくなるでしょう。そのような場合は、「目標とするコンバージョン単価の達成」か「その他の指標の数値目標の達成」かのどちらか一方だけを優先するのではダメなのかを深く考えた上で、それではダメだという時だけ入札単価の上限・下限を設定するかどうか慎重に検討してください。なお、「その他の指標の数値目標の達成」だけを優先する場合は、その数値目標に関連する入札戦略に自動入札機能を変更するようにしましょう。
今回は以上です。入札戦略「目標コンバージョン単価」を使用しているなら、その自動入札機能の性能を最大限引き出す為に入札単価の上限・下限は基本的に設定しないことをお勧めいたします。機械学習を駆使した自動入札機能を上手に使いこなすことで手動入札よりも大きな成果を得ることが期待できるかと存じますので、できるだけ自動入札に制限をかけるようなことはしないようにしましょう!
Akira Kodaka
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