Google広告の管理画面ではインタラクション、インタラクション率といった項目があります。

みなさん普通に見ている項目だと思いますが、改めて定義を聞かれたら答えられますでしょうか?意外と分からない方も多いのではないでしょうか。

本日はインタラクションの定義、そしてそれを説明する上で出てくるエンゲージメントについてのお話しです。

インタラクションとは?

インタラクションは広告で発生する主要なユーザー行動を指していて、広告タイプごとに異なります.

具体的に管理画面のインタラクションに出る数値が何を示しているかというと、以下になります。

広告の種類 インタラクション キャンペーンタイプ
テキスト広告 クリック 検索、商品ショッピング
イメージ広告 クリック ディスプレイ
TrueView 動画広告 動画視聴 動画
アプリ訴求動画広告 エンゲージメント アプリキャンペーン
動画アクションキャンペーン エンゲージメント 動画
ライトボックス広告 エンゲージメント ディスプレイ

なんでインタラクションという項目があるのか?

Google広告にはいろいろなタイプの広告があり、それらを組み合わせて実施しているケースが多々あります。検索連動型広告もやっているけど、動画広告もやっている。アプリ キャンペーンもやっているし、ディスプレイ広告もやっているなど。

それらを管理画面で見ようとすると、主要な項目(クリック数、動画再生数など)を全部表示しようとした場合、管理画面が横長になってしまい見づらいため、ユーザービリティを考慮して「インタラクション」という項目に主要な数値を出すようにしています。

エンゲージメントってなに?

さて、今度はエンゲージメントという言葉がでてきました。エンゲージメントって何なの?って話になりますよね。

エンゲージメントの定義は以下です。

広告タイプ エンゲージメント
インストリーム 動画広告を 10 秒以上(10 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴する。
インフィード動画広告(旧ディスカバリー広告) ミュートされている動画広告を10 秒間視聴するか、クリックして動画を最後まで視聴する。
動画アクションキャンペーン 広告がクリックされたか、視聴時間が10 秒に達した回数
バンパー広告やスキップ不可のインストリーム広告 現在は視聴回数で測定されていない広告フォーマットのエンゲージメントは、クリック数とのこと。
アプリ訴求動画広告 動画広告を 10 秒間(10 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴するか、動画広告をクリックする。
ライトボックス広告 広告を展開する。

これまたわかりづらいのですが、インタラクションのところで動画広告のインタラクションは「動画視聴」となっています。ですが、上記の表ではインストリームなどの広告の主要な行動を「エンゲージメント」と表現しています。

本記事ではGoogle広告のヘルプに倣って表記しましたが、実際のところは「インストリーム広告での動画視聴=エンゲージメント」と捉えて問題ないと思います。

管理画面上でも、インストリーム広告のインタラクションの数値を見ると「〇〇〇数(エンゲージメント)と表示されています。

動画のエンゲージメント数と視聴回数は合わない

ユーザービリティを考慮してできた項目といいつつ、動画広告におけるインタラクション数(エンゲージメント数)と視聴回数は合いません。

動画広告における視聴回数の定義は以下です。

TrueView インストリーム広告の場合、ユーザーが興味を持って動画広告を 30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴するか、広告に対して操作(サムネイル、ロゴのクリックやコンパニオンバナーのクリックなど)を行うと、視聴数が 1 回カウントされます(フォーマットによって異なります)。

インフィード動画広告の場合、広告がクリックされて動画の再生が開始されると、有料広告の視聴回数が動画の公開視聴回数としてカウントされます。

つまり、課金対象となる動作が起きると、視聴回数が1というカウントになります。なのでいくら計算しても合わないはずです。ややこしいですね。

インタラクションはその広告におけるユーザーの主要な行動を指していますので、複数のタイプの広告を実施している場合には便利な項目です。

ただその言葉の定義が分からないままだと間違った解釈をしてしまいますので気を付けたいですね。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。