Google広告のディスプレイキャンペーン(以下、GDN)でフリークエンシーキャップは設定すべきなのか、何回ぐらいに設定すべきなのか。この記事に行き当たった方は、そんな疑問をお持ちだと思います。

フリークエンシーキャップとは一人のユーザーに対して広告を見せる回数を制限する設定です。

GDNではキャンペーン単位で設定でき、1人当たりの広告の表示回数を、日単位、週単位、月単位で設定できます。また、キャンペーン単位、広告グループ単位、または広告の表示回数単位で制限をかけることができます。

フリークエンシーキャップは設定すべきなのでしょうか?

フリークエンシーキャップについて書かれている記事を見ると、大体は設定すべきという内容になっていると思いますが、本当に設定すべきなのか?本日はその点について私見を書いていきます。

自動入札を使っている場合は設定しなくても良い

自動入札を使用している場合、ユーザーに見せる回数も含めて自動最適化していますので、特に設定する必要はありません。

ちなみに、ファインドキャンペーンは入札方式が「目標コンバージョン単価」と「コンバージョン数の最大化」の2つしか選べませんが、フリークエンシーキャップの設定もできない仕様になっていることからも、ユーザーに露出する回数も自動最適することを前提としていることが分かります。

自動入札を使っていない場合は?

これもそんなに気にしなくて良いのではないかというのが私の意見です。

以下はGDNのキャンペーンの設定画面ですが、デフォルトは「設定しない」が推奨で、なぜなら「自動最適化」になっているのです。

フリークエンシーキャップ設定画面
以前は、設定しないがデフォルトになっていて、このような表記はされていませんでしたが、現状は「自動最適化」となっていて、ユーザーに見せる広告の表示回数を最適化していると思われます。

また、Google広告は基本的には自動入札を導入する前提で設計されていることは間違いないので、なるべく早いタイミングで自動入札に移行してしまいましょう。そうすれば、もうフリークエンシーのコントロールについては考える必要ありません。

そもそもGDNだけキャップかけても・・・

大体のケースでは、GDNだけ実施していることは少なく、YDNやその他媒体も並行して掲載していることが多いと思います。
その場合、第三者配信(第三者のアドサーバーを通じて広告を配信する仕組みのこと)を使用しない限りは、GDNだけ1人のユーザーに対する露出を制限したところで、そのユーザーに対しては他の媒体の広告が露出されてしまい、媒体をまたいだコントロールは出来ないのです。

最後に

今回はGDNのフリークエンシーキャップについてお話ししました。フリークエンシーは設定すべきだ!と書かれている記事が多いので、異論もたくさんあるでしょう。

他媒体では「自動最適化」がない媒体もあると思いますので、そういったケースでは設定を検討しても良いかもしれません。

ただし、1人のユーザーに何回見せるのが適切かというのは答えがありませんので、そこにあまり悩まずにほかのことに時間を使った方が良いのではと思います。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。