分析機能とは、Google広告やYahoo!広告に実装されているデータを多角的に分析することが出来る機能です。広告運用においては、デバイス、地域、時間帯、キーワードなどでデータを分割することで、全体では見えなかった傾向や問題点を明確にすることが出来ます。今回分割機能付いてご紹介したいとおもいます。
Google広告Yahoo!Yahoo!広告
なぜ分割機能を使用するのか
ではなぜ分析機能を使用するのでしょうか。
ギャップが生まれている箇所を特定し、改善へと繋げることが出来る
分割機能を使用する目的は、データを細分化して分析し、広告効果に影響を与える要因を特定するが出来るためです。全体のデータだけでは見逃してしまう問題点や成功要因を明らかにすることで、効果的な広告運用を実現できます。
- Google広告>画面中央にある「分類」をクリック>該当する指標を確認
- Yahoo広告>画面中央にある「分割」をクリック>該当する指標を確認
- Microsoft広告>画面中央にある「セグメント」をクリック>該当する指標を確認
分割機能で見えるデータをご紹介
代表的な分割例をご紹介します。
デバイス別
- デバイスごとに分割して、特定のデバイスで変化が起きていないかを調査。
- 例:モバイルで、コンバージョン率が低下している等。
時間帯・曜日別
- 時間帯や曜日に分割して、特定の時間帯・曜日で変化が起きていないかを調査。
- 例:22時以降にコンバージョン率が著しく低下している等。
広告クリエイティブ別
- 掲載している広告クリエイティブ別の成果を分析。
- 例:新しく追加した広告文でクリック率が向上している等。
キーワード(検索語句・検索クエリ)別
- 掲載時に使用している検索キーワード(検索語句・検索クエリ)ごとに効果を分析。
- 例:指名検索の検索語句でクリック数が急増している等。
分割機能の活用事例
分割機能を活用することで、具体的な問題解決が可能となります。以下は、その活用事例の一つをご紹介します。
現状:指名検索のコンバージョン率が突然低下
ある広告キャンペーンで、指名検索からのコンバージョン率が突然低下しました。指名検索の予算・広告文・入札単価や登録キーワードに大きな変更を加えていない状況です。時期的に変動したことも十分に考えられますが、低下が急激であるためそれ以外の要因もあると考えて、分割機能を使用して分析を開始します。
分析:「時間」を分割して「週」「月」単位での変化を確認
まず分割機能を使って検索語句の変化を確認。コンバージョン率低下時期において検索語句に大きな変化は見られませんでした。
次にいつ頃から低下しているのかを把握するため、週単位でのコンバージョン率の変化を確認。コンバージョン率の低下は直近の週に急激に発生していることが判明。直近週では入札単価、広告文、検索キーワード(検索語句・検索クエリ)には大きな変更は加えていないため、コンバージョン率の低下はオークション関連で何か変化があった可能性があります。
推察:競合サイトに流れている可能性
追加の分析として検索結果の状況を表している「オークション分析」を確認。すると、コンバージョン率が低下した週と同じ時期に広告出稿を強めている競合企業がいることを確認。
今回のコンバージョン率の低下は「競合サイトに負けて一時的にコンバージョン率が低下している可能性」があると推察。
重複率は、他の広告主様が同時にインプレッションを獲得した割合
対策:広告文の修正、競合の出稿抑制などの対策を実施
対策として下記の2点を実施。
- 競合に流れていると予測して打ち勝てる広告文に変更する
- 該当する競合企業に広告出稿を抑制できないかを打診する
各対策を実行後、実績に数値に変化がみられるかを追いかけていきます。
実際はもう少し細かく見ていくのですが、今回は分かりやすくまとめております。
活用する際の注意点
活用する際の注意点をいくつか明記します。
過度にデータを分割しない
データを細かく分割しすぎると、一つ一つのデータ量が少なくなくなってしまい、データの信頼性を低下する恐れがあります。結果として誤った対策をとる可能性もあるためご注意ください。
主要なKPIに集中する
すべての指標を分析しようとすると、時間ばかり掛かってしまい改善が遅れる可能性があります。まずはCTR(クリック率)やコンバージョン率(CVR)など、主要なKPIに関するところに集中することを意識しましょう。
今回は以上となります。
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Hiroshi Shimada
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