Google広告やYahoo広告に代表される運用型広告。これを運用している広告運用者の多くは、「CPA目標」を背負って広告運用していると思います。もちろん、必ずしもCPA目標だけが運用の重要指標というわけではなく、ブランディング目的の場合はリーチやクリック等を目標としていることもあります。ありますが、ブランディングに予算を回せる企業は少なく、多くの場合はCPA目標ありきでの広告運用だと思います。
直近のCPAばかり見ていてはダメ
広告運用者の多くはCPA目標を背負って広告運用していると言いましたが、CPA目標があるからと言って直近のCPAに一喜一憂していてはダメです。直近のCPAが悪いというだけで広告配信を抑制するような調整ばかり行っていては、一向にビジネスは拡大していきません。小さな予算でCPAを合わせるだけなら、誰にだって出来ます。広告運用者は、広告運用を通じてビジネスを拡大させるから価値があるのです。
ユーザーの比較検討期間を考慮しなければ三流
直近のCPAばかり見ないと言いましたが、「直近」の定義は何でしょうか?それは、「ユーザーの比較検討期間」です。ユーザーは広告をクリックしてから、必ずしもそのまま購入・申込をするわけではありません。競合商品・サービスも含めて比較検討してから、購入・申込に至ります。その比較検討期間を考慮してCPAを評価しなければ、正しい評価とは言えませんよね。
例えば、ユーザーの比較検討期間が概ね1週間だったとすれば、今日~6日前までのCPAは参考程度に見つつ、7日前以前のCPAが目標とする数値より良いか・悪いかを見ていきます。ユーザーが比較検討しない前提で直近のCPAの数値に一喜一憂しても時間の無駄ですし、ましてやそれに反応して広告配信をどんどん抑制してしまっては最悪となります。
なお、ユーザーの比較検討期間は商品・サービスによって異なります。あなたも商品・サービスによって比較検討期間が異なることでしょうから、ユーザーの比較検討期間は商品・サービスによって異なるというのは何となく理解出来るかと思います。本を買う時と新築マンションを買う時では、比較検討期間が異なりますよね。一般的に、値段が高額になるにつれて比較検討期間は長くなっていきます。
インプレッションシェアで伸びしろも確認しよう
tユーザーの比較検討期間も考慮してCPAを確認したら、CPAが良い数値だった。そんな場合は、当然配信強化していきますよね。その場合、入札単価や日予算を引き上げると思いますが、その場合は事前に「インプレッションシェア」を確認しておきましょう。闇雲に配信強化しようとしても、そもそもインプレッションシェアが90%以上になっている場合は、大して広告配信量は増えません。インプレッションシェア90%以上なんて状態は伸びしろがないということを意味しているのですが、そこの配信を強化しようとしてもCPCばかり高騰してコンバージョンはあまり増えません。伸びしろも踏まえて配信強化を行っていきましょう。
どうしても配信抑制するなら、配信拡大の代替案を出すこと
一方、ユーザーの比較検討期間も考慮してCPAを確認したが、CPAが悪い数値だったら?その場合は、配信抑制するか一時停止することが多いでしょう。もちろん、アシスト効果を考慮してアトリビューション分析して本当に価値のない広告配信なのかチェックするということもやりますが、ここではそのあたりの高度な運用の話は割愛し、シンプルなケースでお話しています。
そして、配信抑制もしくは一時停止した場合、それで終わりということは絶対にNGです。なぜなら、そんなことを繰り返していたら、広告配信がどんどん小さくなっていき、ビジネス拡大という本来の広告配信の目的を絶対に達成出来ないから。その為、配信抑制や一時停止した場合は、それによって余った予算で次なる一手を打つようにします。配信抑制案と配信拡大案はセットで準備しないとダメということです。
今回は以上です。初心者向けの内容にはなりますが、このあたりのことが出来ていない初心者レベルの広告運用者は少なくないと思います。今回お話した「言われてみれば当たり前」のことを当たり前に出来るようになりましょう!
Akira Kodaka
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