以前、YouTube広告がTVでどれだけ見られているかという記事を書きました。

【YouTube】テレビでの視聴回数が爆増!配信面としても侮れない!

その時の記事でも触れましたが、TVで見たYouTube広告上に「スマートフォンに通知を送る」ボタンを表示する「コネクテッドTVブランド表示オプション」がローンチし、グローバルで段階的に実装開始しているようです。

改めてこの表示オプションについて説明すると、コネクテッドTV(インターネットに接続できるTV)でYouTube広告を見たユーザーに対して、広告のURLをワンクリックで自身のスマートフォンに転送さできるというものです。

これまではTVでYouTubeを見ているユーザーに対して広告を見せても、ダイレクトなアクション(サイトへ誘導およびサイト上での購入など)につなげるのは難しかったのですが、この表示オプションの登場によって、広告を見たユーザーからのダイレクトなアクションが期待できます。

さて、本日はそんな急成長するコネクテッドTV、そしてにネクテッドTVに配信できるコネクテッドTV広告についてお話ししたいと思います。

なお、コネクテッドTV広告=YouTube広告だけ、というわけではないのですが、本記事では主にYouTube広告を中心として書かせていただいております。

急成長するコネクテッドTV

2020年6月には1,500 万人以上がTVでYouTubeを視聴していたというデータがありましたが、なんと2021年3月時点では月間2,000万人以上がTVでYouTubeを視聴していたとのことで、1年間で500万人以上が増えていることになります。ものすごい伸び率だなと感じます。

また、ログインユーザーの20%以上は、ほぼテレビ画面のみの視聴で他デバイスとのユーザーの被りが少なく、モバイルやPCよりも視聴時間が60%も長くなる傾向にあったとのことです。

コネクテッドTV

Think with Google『「テレビでYouTube」が月間 2,000 万人に急成長中ーーコネクテッドテレビ広告、スマートニュースやパナソニックはこう使った』より引用

これはリビングでリラックスしながら見ている、画面が大きいので見るのが楽(長時間見ても疲れにくい)ということも理由としてあると思います。

また、コロナ禍で家で過ごす時間も長くなり、リビングで家族やパートナーと一緒に見る機会が増えたことも後押ししているでしょうし、ずっと家にいて運動不足になりがちなので、フィットネス動画を流しながら一緒に運動するという人が増えたことも影響しています。

コネクテッドTV広告の魅力とは

では、そんなコネクテッドTVに対して配信できる、コネクテッドTV広告の魅力と何でしょうか。

地上波ではリーチできないユーザーにリーチ

コネクテッドTVの魅力として、地上波ではリーチできないユーザーにリーチできるというのが大きいでしょう。

以下の積水ハウスさんの事例によると、YouTube広告による18歳以上へのリーチの40% 以上は、テレビCMでは接触していない増加分だったとのことです。

https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/yt-ctv-sekisuihaouse/

地上波テレビを見ない層でも、コネクテッドTV(からのYouTube視聴)であればリーチ可能ということですね。

詳細なユーザーデータが分かる

視聴したユーザーの年齢や性別、視聴した地域、どういったことに興味・関心があるのか等、視聴したユーザーのデータを細かく分析することができるため、これまでターゲットと考えていたユーザー像とは違ったターゲット層が見えてくることもあるでしょう。

またそれによって配信する動画クリエイティブも変わってくると思います。

この辺りは、地上波のCMでは分かりえないことなので魅力的なポイントの一つです。

ブランドリフト効果

TV番組で紹介されたり、定常的にCMで流れると認知度が上がります。認知度が上がれば、ブランド名や商品名の検索数も増えていきます。コネクテッドTVでもそのようなブランドリフト効果が期待できます。

PCやモバイルよりも大きな画面で、またPCやモバイルではリーチできないユーザー層にもリーチできる、となると高いブランドリフト効果が期待できそうです。

今後も注目したいコネクテッドTV・コネクテッドTV広告

これまでTCVMを中心として広告展開されていた企業様にとっても、インターネット広告中心に広告展開されていた企業様にとっても、コネクテッドTVをもう一つの重要な配信面として考えていっても良いのではと思います。

PC、タブレット、モバイル、そしてコネクテッドTV

コネクテッドTVでのYouTubeの視聴はこの先もさらに増えていくでしょう。視聴者数からも、もう無視できないデバイスであると言えます。

これからもコネクテッドTV、そしてコネクテッドTV広告の動きには注目していきたいですね。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。