広告管理画面にはたくさんの指標が並びます。その中には運用上、重要な指標から特段重視する必要のない指標など様々です。広告運用業務に慣れないうちは時間をかけて全ての指標を理解・把握することは大切かと思います。しかし日々の状況確認の中でも同様に全ての指標を確認することは工数ばかりかかり成果を上げにくい運用になってしまう可能性があるため注意が必要です。

【広告運用初心者が陥りがちな運用】

広告管理画面上の全ての指標を一つ一つ時間をかけて確認した

全ての数字を指標を確認することの注意点とは

社内で広告運用を行っている方は様々な業務をかかえているケースが多いかと思います。限られた時間の中で成果を上げる際に注意したい点をピックアップします。

かける工数の割りに得られる有益な情報は少ない

広告管理画面には様々な指標が並びますが、運用に関わる重要な指標はその中の一部であるケースがほとんどです。関係しないもしくは関係しているけれど影響が少ない指標に関しても同等に時間をかけることは費用対効果の悪い運用に繋がります。

改善に充てる時間が相対的に減ってしまう恐れがある

広告運用において重要なのは実績を確認・分析して改善を実施することです。確認業務に時間が掛かってしまうと確認後に実施する改善時間が相対的に減ってしまいます。限られた時間の中で運用を実施される場合、成果を出しにくい運用に繋がります。

広告の目的から確認する際の優先順位をつけよう

では確認する際の優先順位はどのようにつければよいのでしょうか。優先順位をつける際の一例をご紹介します。

成果に直結する指標と構成する関連指標は優先度が高い

※CPA(コンバージョン単価)を重視した運用を実施している場合

成果に直結する指標の例

コンバージョン単価

関連している指標の例

コンバージョン率

クリック単価 など

インパクトの大きいキャンペーンは優先度が高い

複数のキャンペーンを運用している場合、各キャンペーンが等しく成果を上げているケースは多くはありません。まずはインパクトの大きいキャンペーンを優先して確認するようにしましょう。改善時のインパクトは大きく変わってきます。

その他の指標の確認は優先度を落とし改善に充てる時間を増やす

その他の指標に関しては時間が許す範囲の中で確認を行うようにしましょう。

確認すべき構成や流れを把握する

優先順位をつけるために各指標がどのように関連しているのかをザックリとでも良いので把握するようにしておきましょう。

例)

CPAが悪化した⇒CPCが高騰している⇒CTRが低下している⇒CTRを改善するためクリエイティブを変更する

※確認する際の流れは広告の業界・運用者によって変わる部分が大きいと思われます。自社のアカウントにとって適切な流れを見つけておきましょう。

最後に

広告の各指標を状況を詳細まで把握すること自体はけっして悪いことではありません。むしろ定期的に各指標の状況は把握するべきです。

しかし社内で広告運用を実施する方は他の業務と掛け持ちで運用するケースが多く向き合う時間は限られてきます。限られた時間の中で成果を上げていくために日々の運用業務を精査して優先順位の高い業務に取り組める運用を行うようにしていきましょう。優先順位を設けて改善時の影響が出やすい箇所に集中するだけでも広告の成果は大きく変わってきます。しっかりと効果のでる運用を行っていきましょう。

今回は以上となります。

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Hiroshi Shimada

リクルートにて求人広告制作のディレクター、Googleにてアカウントマネージャーをそれぞれ経験。その後、健康コーポレーション(現RIZAP)にて、WEB施策のデータ分析を行う部署を統括。直近10年はWEBマーケティングに専念しているが、広告領域の業務で言えば22年の経験。オンライン・オフラインどちらの戦略立案・実施・分析においても、知識・経験が圧倒的に豊富なマーケター。