2025年3月中旬頃からYDAの高度なセグメントで「URL」が指定できるようになっているのをご存知でしょうか?
これまでは「キーワードのみ」を指定可能でしたが、URLを追加できるようになったことで今後配信の幅が大きく拡がりそうです。
今回は公式の情報を参考に、具体的にどのように活用できるか、また注意点などもまとめていければと思います。
アップデートの概要と注意点について
まずはLINEヤフー for Businessのリリース情報を元に概要をまとめます。

【画像引用:LINEヤフー for Business資料より】
YDAのオーディエンスリストである「高度なセグメント」はこれまでキーワードのみを登録してリストを作成することができました。
今回のアップデートによってURLの指定もできるようになっています。
ここで注意したいのが1つの高度なセグメントに登録できるのはキーワードまたはURLのどちらかとなり、両方を登録することはできないということです。
Google広告のカスタムセグメントのようなイメージではなく、どちらか一方のみということは念頭に入れておいたほうが良さそうです。
またカスタムセグメントとの大きな違いは、URLの指定をすることで、実際にYahoo! JAPANの検索結果から登録したURLとその下層のURLに訪問したユーザーがリストに蓄積され、広告配信に利用できるという点です。
Googleの場合、指定したURLは興味関心や購入意向の情報として使用され、実際に訪問したユーザーのみをターゲティングするものではないですが、Yahoo!の場合はYahoo! JAPANの検索結果から実際に訪問したユーザーをリストとして蓄積できるということなので、様々な使い道がありそうです。
作成方法としては「オーディエンスリストを作成」から「高度なセグメント」を選択し、種別をURLに切り替えるだけでOK。
ちなみにパラメータは自動的に除外されるようです。
また、登録したURLの類似サイトにまで自動で拡張されるものではなく、あくまで登録したURLとその下層のURLに訪問したユーザーのみがリストとして蓄積されます。
URLは最大50件まで登録できるので、精査して追加することをオススメします。
ちなみに「yahoo.co.jp」や「 line.me」のドメインは指定不可となっています。
具体的な活用方法について

【画像引用:LINEヤフー for Business資料より】
公式の資料によると「リターゲティング配信の強化・補完」や「ターゲットユーザーへの配信強化」の2軸が挙げられています。
「通常のサイトリターゲティングと何が違うの?」というのが疑問としてでてくるかと思いますが、高度なセグメントでのリターゲティングリストは、サードパーティーCookieの規制強化によってリストが枯渇したり、配信精度が低下してしまうのを補うためのものとなります。
Yahoo!のファーストパーティーデータを活用することで、それを補完しようというのが狙いの1つとなっています。
通常のリターゲティングのリストと、高度なセグメントのリストを両方を比較配信して精度を検証するといった方法も考えられそうですね。
具体的な活用方法としては通常のリターゲティングと同様で、フォーム入力やカートの途中で離脱してしまったユーザーをリスト化したり、サイト内の特定のカテゴリ・ページなどに関心の高いユーザーをリスト化して再アプローチするのが一般的かと思います。
今回特徴的なのが競合他社のサイトURLやページ階層を指定してターゲティングできるという点です。
例えば競合他社のサイトの商品ページや問い合わせフォームを閲覧している関心の高いユーザーをリスト化して自社の商品をアピールしたり、直近他社サイトでコンバージョンに至ったユーザーを除外して配信するといったやり方もできそうです。
検索広告側でオークション分析などを見ながら、重複率の高いサイトを中心に登録することで効率的にアプローチできるかと思います。
もちろん全てのURLが登録可能ということではなく、審査で否認となったり、利用不可のURLもあるとのこと。
まとめ
YDAの高度なセグメントでURLが設定できるようになったことで、配信戦略の幅が格段に拡がりました。
他の媒体ではできないターゲティング手法なので、試す価値が高いメニューとなっています。
特にYahoo!検索広告での成果が好調な商材・サービスの場合は、有効な配信手法になる可能性が高いと考えられます。
まだ未活用の方はぜひ1度検証してみてください!
Keisuke Asou
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