Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)を運用されている方へ注意喚起と情報の共有です。

2025年6月以降、自動入札を活用しているYDAのキャンペーンの配信がやや不安定になっている印象です。

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先月6月6日、システムの不具合により大幅な配信予算の超過があり頭を抱えた方も多いのではないでしょうか?

弊社で運用を代行させていただいているアカウントの一部でも、特定の時間帯のみで急激に配信量が増加・CPCが高騰して日予算の3~4倍近くの予算が使用されてしまう事象が見受けられました。

公式によれば「現在は復旧している」というアナウンスがされていましたが、似たような事象が7月以降も一部のアカウントで続いているため、注意が必要かと思われます。

具体的な事例

こちらは「コンバージョン数の最大化」の自動入札で配信しているキャンペーンの配信推移ですが、1日の特定の時間帯でCPCが急騰し、設定した日予算の3~4倍以上を使用してしまう事象が数日間続きました。

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こちらの場合は18:00台だけ急激に平均CPC・コストが高騰している

いつのタイミングで、どのキャンペーンに不具合が生じるのかが不明だったため、全キャンペーンの配信予算を縮小しつつ、媒体側にも問い合わせるなどして要因を確認していました。

通常とは明らかに異なる不自然なまでのCPCの高騰と設定日予算を特定の時間帯のみで大幅に超える予算の消化ペース。

YDAの自動入札はここまで暴れることはあったっけ?と思いつつ、これは6月6日・15:50~17:10でシステムの不具合が起きていた際の配信傾向と似ているとも感じていました。

ただYahoo!側では6月6日以降もエラーが一部のアカウントで続いているというアナウンスは現状特に無いようです。

1回程度であればまだリカバリーできるのですが、これが何度も続くとなると運用している側としては気が気ではありませんね。

特に新しく配信を開始したばかりのキャンペーンでは、急なCPCの高騰がYDAは起きやすい傾向があるので注意が必要かと思います。

広告費の請求ルールについて

キャンペーンの1日の予算と請求についてはYahoo!広告のヘルプにも記載がある通り「請求対象は1日の予算の200%」までというルールがあります。

そのため、例えば日予算1万円で設定していたキャンペーンの配信が急激に伸び、日予算を4万円ほど使ってしまったとしても、請求の対象となるのは2万円までということになります。

これはGoogle広告も同様の請求ルールになっているので覚えておくと役に立つでしょう。

その他、1ヶ月の請求限度額の計算方法も公式ヘルプのページから引用しますのでぜひ頭に入れておいてみてください。

1カ月の請求限度額の計算方法
月初から月末まで掲載した場合1日の予算×当該月の日数1日の予算を10,000円に設定し1月1日から31日まで掲載(31日間)した場合。
10,000×31=310,000
→1カ月の請求限度額は310,000円です。
月の途中でキャンペーンの掲載を開始した場合1日の予算×当該月の残り日数
※「当該月の残り日数」は、キャンペーンの掲載開始日を含みます
1日の予算を10,000円に設定し1月15日から掲載開始。1月31日まで掲載を続けた場合(17日間)。
10,000×17=170,000
→1カ月の請求限度額は170,000円です。
月の途中で掲載開始、終了した場合1日の予算×掲載日数1日の予算を10,000円に設定し1月15日から22日まで掲載(8日間)した場合。
10,000×8=80,000
→1カ月の請求限度額は80,000円です。
月の途中で1日の予算を変更した場合1日の予算を変更するまでに当該キャンペーンで発生した請求対象のコスト総額+(変更後の1日の予算×当該月の残り日数)
※「当該月の残り日数」は変更日当日も含みます
1月1日から1月31日まで掲載。途中、1月22日に1日の予算を20,000円に変更(残り10日間)。変更時点で発生していた1月の請求対象のコストの総額が210,000円だった場合。
210,000+(20,000×10)=410,000
→1カ月の請求限度額は410,000円です。

そのため日予算を大きく超過して配信が伸びた場合。実際に請求される広告費と、管理画面上のコストが異なる可能性が高いということになるのですが、複数キャンペーンで同様の事象が起きると正確なコストを把握するのは非常に難しくなりますし、レポートの作成も煩雑になってしまうのが辛いところです。

まとめ

ほとんどのケースの場合、商材やキャンペーンごとに月額の予算などが予め決められており、基本的には予算上限の範囲内で成果の最大化に向けた配信を実施しているかと思います。

日予算を2倍以上超過したコストは請求対象にはならないというルールはあるにせよ、具体的な請求金額が不明確になってしまうのはこの上なく不便ですし、何よりCPCがここまで不自然に急激な高騰を繰り返されてしまうと、Google広告などと比べて自動入札の精度はどうなっているんだろうという疑問を持たざるを得ません。

Yahoo!側からは6月6日以降特に不具合に関してアナウンスはありませんが、同様の事象で対応に困っている方は、自動入札よりも個別のクリック単価などでCPCの上限をコントロールしながら、まずはCVのデータを収集していくことを検討してみても良いかもしれません。



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