スマートディスプレイキャンペーンと通常のディスプレイ広告が統合した「Google広告の新しいディスプレイ広告」等、機械学習を活用した全自動での広告配信が主流になりつつある現在ですが、何だかんだ言って「リマーケティング(リターゲティング)」や「類似ユーザーターゲティング(ルックアライクターゲティング)」を実施している広告主は多いと思います。「サイト訪問した見込客」もしくは「それらと興味関心等が似た見込客」といった「確度の高い見込客」に狙いを絞って広告配信できる為、特にコンバージョン獲得を目的とした広告配信では活躍することが多い広告配信メニューだからです。

リマーケティングや類似ユーザーターゲティングで成果が出ない!?

確度の高い見込客のみに広告配信を行う為のターゲティングがリマーケティングや類似ユーザーターゲティングであると先に述べました。しかしながら、これらのターゲティングを使っても、必ずしも良い成果が出ると限りません。そもそも100%確実に良い成果が出るターゲティング等は存在しないと思いますが、これらのターゲティングに関しても同様のことが言えます。完璧なターゲティングなんてものは無いということは当たり前ですよね。

成果が悪い原因は、広告やLPが悪いからだけではない!

100%確実に良い成果が出るターゲティングは無いと言いましたが、良い成果が出ない原因としてすぐに思いつくのが「広告が悪い!」や「LP(ランディングページ)が悪い!」といったものではあります。これらは当然「成果が悪い原因」になりえますので、気になるようであればABテスト等を駆使しながら良い状態に改善しましょう。特に、リマーケティング・類似ユーザーターゲティング以外のターゲティングでも成果が悪いようであれば、それは単純に広告やLPが悪い可能性が高いです。

リストの質について、良し悪しを考えたことがありますか?

リマーケティング・類似ユーザーターゲティング以外のターゲティングではそれなりの成果が出ているのに、リマーケティング・類似ユーザーターゲティングで成果が出ないという状況が意外とあります。この場合、これら以外のターゲティングでは成果が出ているのですから、広告やLPが必ずしも悪いとはいいにくいですよね。そこで考えられるのが「リストの質が悪い」という原因です。リマーケティングであればそのリマーケティングリスト自体が悪い、類似ユーザーターゲティングであれば類似ユーザーの元となっているリマーケティングリストが悪いということです。

こういった現象は「どの参照元経由の見込客も1つのリストにまとめてしまっている」場合に起こりやすいです。普通に考えて、参照元が違えば、見込客の購買意向等も変わってきますよね。それなのに同じリストにまとめてしまっては、そのリストの中には「確度の高い見込客」も「確度の低い見込客」もゴチャゴチャに混ざってしまいます。そして、もし、確度の低い見込客がたくさん紛れていたら・・・そのリストは質が悪いものとなり、成果がなかなか上がらないということになってしまいます。このようなことにならないよう、明らかに確度が違う見込客は別々のリストに分けるよう、参照元別にリスト構築していくという考えも持っておきましょう。

今回は以上です。ディスプレイ広告は全自動での広告配信を実現しつつありますが、まだまだリマーケティングや類似ユーザーターゲティングで手堅くコンバージョン獲得している広告主は多いと思います。現状でそれらのターゲティングによる成果がイマイチである場合であったり、これから初めてそれらのターゲティングを利用する場合は、是非とも質の高いリスト作りを心掛けて下さい!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。