Meta広告はtoC・toB問わず、どのような商材・サービスの広告でも、Google広告と併せてまず配信の候補に挙がる非常に優秀な広告媒体です。
そのような前提を踏まえてあえて苦言を呈すのであれば「何としてでもAdvatage+クリエイティブを使わせようとする想いが強すぎる!」という点です。
今回はMetaのクリエイティブ入稿の際に特に気を付けたいポイントをまとめていこうと思います。
Advantage+クリエイティブについて
端的に言えば画像や動画などのクリエイティブをユーザーや広告フォーマットに併せて自動的に調整・改善してくれる機能になります。
大きくは「エンハンス」と「AIによる自動生成」の2軸の機能に分けられます。
具体的には下記のような項目があり、項目は徐々に増えてきている印象です。(参考:Metaビジネスヘルプセンター Advatage+クリエイティブについて)
- 明るさとコントラストを調整
- アニメーションを追加
- 広告レイアウトに詳細を追加
- オーバーレイを追加
- ダイナミックオーバーレイを追加
- スタンプのCTAを作成
- CTAエンハンス
- 画像の拡張
- 動画の拡張
- 音楽(AI生成音楽を含む)
- 関連度が高いコメント
- 店舗所在地
- テキストの改善
- テキストの翻訳
- ビジュアルのタッチアップ
- 動画エフェクト
重要なのは、上記の一部のエンハンスはデフォルトでオンになっていることがあり、意図せずクリエイティブの表示内容が変わってしまう点です。
そこを認識できていれば基本的にはOFFにすることができるのですが、ヘルプに記載されていない項目もアップデートで頻繁に追加されていたりするため、すべてを把握することが難しい状況です。
中でも特に気を付けたいクリエイティブの自動化機能についてピックアップしてご紹介します。
ウェブサイトのリンクを最適化

こちらの機能はデフォルトでチェックが入っていることがありますが、基本的には外したほうが良い項目です。
ビジネスヘルプセンターの説明では、指定したリンク先以外でコンバージョンが見込めそうなリンク先に自動で誘導するという内容になっています。
Google広告ならP-MAXのURL拡張機能のようなイメージになるかと思います。
この機能を理解して設定しているのであれば全く問題ないのですが、知らずのうちに他のリンク先に集客していたとなるのは避けたいところです。
設定することでどの程度の割合で別のリンク先になるのかは未検証なのですが、チェックが入っていないかは都度確認しましょう。
関連メディア

こちらの機能もデフォルトでチェックが入っていることがあり厄介です。
設定したバナー画像以外に、過去に入稿したバナーを一緒に組み合わせて配信するような機能となります。
そのため知らずにこの機能をオンにしていると、全く異なる商品のバナーが配信されてしまったり、設定している説明文との整合性がつかなくなったりする危険があります。
こちらも必ずオフになっているか、または関連メディアとして配信して良いバナー・動画が選択されているかは確認しておいたほうが良いです。
サイトリンク

サイトリンクはクリエイティブ設定の際に出てくるので気付きやすいのですが、仮にオフで設定した際も「広告掲載中に、関連するサイトリンクを特定して追加する」という項目にデフォルトでチェックが入っていることがあり、意図せずサイトリンクを生成される危険があります。
これは直近のアップデートで追加された項目ですが、かなり気付きにくいですし、媒体側の「絶対サイトリンクをオンにする!」という意気込みを感じました。
まとめ
紹介した危険なポイントはほんの一部で、ほかにも気付かない罠がたくさん潜んでいます。
Meta側としてはデータを集めて機能改善をしたいという目的があると推測されますが、デフォルトでチェックを入れたり、ユーザーが気付きにくいUIにして、新しい機能の有効性を広告主の広告費を使って検証するのはいかがなものかと個人的には思います。
さらにこの辺りのアップデートは非常に早く、Meta広告の配信に慣れていない方がすべてを把握してコントロールすることは非常に難しくなってきている印象です。
広告運用者はクリエイティブの自動化についてしっかりとキャッチアップして、大切な広告費を適切な形で活用し、守る立場にならなければならないと改めて感じています。
「インハウスでMeta広告を運用しているけどなかなか成果が出ない‥」「設定方法が良く分からない‥」といったご相談は良くいただきますが、Advantage+クリエイティブの設定ミスが1つの要因になっているケースは良く見受けられます。
Meta広告でお悩みの方は1人で悩まずに、ぜひ知見のある代理店にご相談ください。

