Google広告やYahoo広告の自動化機能が進化していくに伴って、「自動化機能=簡単に広告運用できそう」と思う方が多いのか、広告運用を自社の社員に任せようとする動きが多く見られるようになりました。いわゆる「インターネット広告運用のインハウス化」というものです。実際は、未経験者がすぐに費用対効果の高い広告運用ができるほど簡単な業務ではないのですが、今回はそれには触れず、「社員1名でインターネット広告運用のインハウス化を進めていって大丈夫かどうか?」という点について手短に述べていこうと思います。

社員1名でインターネット広告運用のインハウス化を始めてもOK

結論から述べますと、広告運用のインハウス化を目的として社員1名にインターネット広告運用を任せるという形をとっても大丈夫です。任せられる1名の社員は当然大変かもしれませんが、絶対に無理なことではないかと思います。とは言え、誰に任せても構わないというわけではなく、インターネット広告の進化は非常に速い為、勉強熱心な社員を担当にすることをお勧め致します。

ただし、社員がやらなくてもいい業務は徹底的に外部業者・ツールを活用する

社員1名がインターネット広告運用に関する全ての実務を行うのは、ほぼ不可能です。Google広告・Yahoo広告等の主要なインターネット広告運用だけでなく、他広告媒体の広告運用・広告クリエイティブ制作・サイト改善・データ計測基盤構築・データ集計/施策立案等、実務としてやることは山のようにあるからです。その為、「社員がやらなくてもいいこと=社外の人間が行っても同じこと」は積極的に外部業者・ツールに任せていきましょう。データに基づいた施策立案とそれを踏まえた広告運用の調整業務は社員が実際に行いつつ、他の業務は「社員が指示出しして外部に任せる or ツール導入する」により実務の工数削減等のイメージとなります。

大抵は良い成果が出るまでに数ヶ月~半年くらいは時間がかかる

社員1名を広告運用担当にアサインして、誰がやっても同じ業務は外注化したとしても、大抵の場合はすぐに大きな広告成果が出るわけではありません。最近のインターネット広告は「機械学習を活用した広告運用」が主流ですから、「広告配信データの蓄積→調整業務→更なる広告配信データの蓄積→成果が改善」というような流れで徐々に成果が良くなっていきます。最初からいきなり良い成果が出る可能性の方が低いです。その為、ある程度は腰を据えてインターネット広告のインハウス化を進める気持ちでいることが大切と言えます。

今回は以上です。インターネット広告運用のインハウス化を検討した際、大企業であれば最初から一気に数名の社員を揃えてチーム作りすることができるかもしれません。しかしながら、多くの中小企業・零細企業ではそのようなことはできず、1名の社員を担当にするだけでも人件費的に大変なものです。そのような場合では、弊社含めた上外部業者のリソースを上手く活用しながら、リスクを抑えつつインターネット広告運用のインハウス化を進めていくと良いでしょう。

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。